研究課題/領域番号 |
20K12757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
安倍 幸治 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (50315652)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 異常検知システム / 音響特徴量抽出 / 自動セグメンテーション / ニューラルネットワーク / 見守りシステム / 異常検知 / オートセグメンテーション / GAN / DAGMM / 深層学習 / 時間長重み |
研究開始時の研究の概要 |
現代社会では,一人暮らしの割合が増加しており,一例として,老後は十分な介護を受けることが出来ずに孤独死を迎えるなどの問題を抱えている.これらの問題を解決するためには,ある意味生存確認を目的とした定期的な訪問や,近隣住民の相互扶助などが求められる.これらの対策は継続的で人的なコストを要求する.そこで本研究では,音信号に着目し,ユーザーのプライバシーに配慮した上で,ほぼリアルタイムで機械的に生活の異常を検知するシステムを構築する.これによって,低コストで機械的な監視を実現できるようになる.
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研究成果の概要 |
独居老人の生活見守りを目標として,プライバシー侵害を抑えつつ,適切に異常検知を可能とするシステムについて研究を行った.はじめに音響特徴量を手掛かりとして一つの音響イベントを含むように音信号を適切に分割するシステムを提案した.本分割システムを用いたセグメントに対して,GMMに基づく伝統的な異常検知システムと,ニューラルネットワークを応用した3つの異常検知システムを構築した.これらの提案システムを実空間で収録した音信号に異常信号を埋め込んだ試験音を使って性能の評価を実施した.実験の結果,自動分割により,異常検知性能の向上が見られた.また,音響特徴量の抽出を自動化したシステムが最も高い性能を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,音信号を対象とした異常検知の性能向上について一定の寄与をしたと言える.各種物理センサを用いて独居老人を対象とした見守りシステムを構築する上で,プライバシーの侵害は大きな問題を引き起こす可能性がある.音信号を用いたシステムはカメラをはじめとする視覚的なモニタリングよりもプライバシー侵害が少なく,かつ死角が発生しづらいという利点がある.そのため複数のセンサを用いた総合的な見守りシステムにおいて一番初めのトリガ的役割を果たすことができる.このような運用の場合,誤検知を恐れるよりも異常検知漏れが問題となるが,本提案システムでは,設定により再現率を1に出来ており検知漏れを完全に回避できた.
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