研究課題/領域番号 |
20K12771
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
大瀧 保明 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 准教授 (50344693)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 穿刺 / 巧みさ / センサ / 姿勢 / 角度 / 把持 / 力 / 医療 / 慣性センサ / 操作 / 穿刺針 / 力覚 / 運動 |
研究開始時の研究の概要 |
血液透析治療においては、透析用穿刺針の血管への穿刺と留置の確実性を高めることが重要です。針の刺入は皮膚や血管の状態に応じて高度に調整されますが、これには術者の手先感覚の関与も多いとされます。透析用穿刺針にそのまま搭載可能な姿勢センサや力覚センサなどを用いて、針の刺入の状況、動かし方や操作の力加減を捉えて、手技の巧みさを特徴化する試みです。
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研究成果の概要 |
血液透析では血液を透析装置に引き出す脱血,体内へ戻す返血のルートを確保するため,体表より穿刺して血管にカニューレを留置する.穿刺の確実性の向上は,患者負担の低減や治療成績に直結する.本研究では,穿刺の技量を穿刺針の動きと力に見る特徴により定量化することを試みた.穿刺針に搭載可能な小型センサによる方法を提案した.模擬皮膚血管モデルに対する実験室実験にて,豊富な臨床経験を有する熟練者と未習熟者の比較において本法の有効性を検討した.事前所見を含む一連の穿刺過程に対し,針の3次元姿勢,把持特性,穿刺針に加わる力といった運動力学的な観点から技能の差異を検出し,熟練者の巧緻性を特徴化できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
穿刺は伝承が困難な医療手技のひとつともいわれるが、熟練者が有する技量の感覚を定量的なデータに基づき記述できれば、医療施設における手技の継承に有効である。また、自動穿刺装置等の将来技術への貢献が期待できる。現行、所定の刺入角度を再現することが求められる手技においても、針の状況を簡易にモニタする方法として適用が考えられる。事例、症例との関連でデータを蓄積していけることも重要な要件となり、本研究成果はそのための一方法を提案しうる。将来的に安全確実で治療効率の高い医療技術の実現に繋がる。
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