研究課題/領域番号 |
20K12794
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 名古屋商科大学 |
研究代表者 |
山蔦 真之 名古屋商科大学, 国際学部, 教授 (50749778)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | カント / 倫理学 / ヘーゲル / 『精神現象学』 / 美学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はカント倫理学に対するヘーゲルの批判を、カント倫理学の立場から再考しようとするものである。カントとヘーゲルの対立は単に哲学史的・歴史的なものではなく、ジョン・ロールズやユルゲン・ハーバマスといった自由主義の哲学者とチャールズ・テイラーやアクセル・ホネットといった共同体主義の哲学者の対立でもあり、個人対共同体、リベラリズム対コミュニタリズムという、今日の倫理学的、あるいは政治的な対立としても理解されうる。この対立をいかに理解し、そして克服することができるのか(あるいはできないのか)、それを哲学史的な観点から考察しようというのが本研究の試みである。
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研究成果の概要 |
本研究においては近代ドイツ哲学を代表すると言われる二人の哲学者、カントとヘーゲルの比較研究が、具体的にはヘーゲルによるカント倫理学の批判を分析することが試みられた。今日の倫理学においてとりわけカントの影響力は強く、基礎的な倫理学の研究から応用倫理学の現場等、様々な局面においてその考え方は使われている。本研究が明らかにしたのは、そのような影響力の強いカント倫理学におけるさまざまな問題をヘーゲルは指摘しており、その洞察は今日の倫理をめぐる議論においても未だ有効であることであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては日本語、英語の両言語による学会発表と論文発表が複数行われた。日本語においては日本の哲学研究の全国研究史である日本哲学会の期間刊行誌を含めいくつかの学会誌において、これまで十分には研究がされていなかったヘーゲルのカント倫理学批判をめぐる分析を発表することができた。国際的な研究としても、カント研究を代表する国際的な学会や学会誌において、世界的な研究状況を見てもまだ未開の領域であるヘーゲルのカント批判を発表することができた。
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