研究課題/領域番号 |
20K12819
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
古荘 匡義 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (40710447)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 綱島梁川 / 『回覧集』 / ウィトゲンシュタイン / 星川啓慈 / ミシェル・アンリ / 宗教体験 / 神秘主義 / 宗教哲学 / 宗教学 / 実践 / 複合宗教帰属 / 近代日本 / 言説 / 証言 / 明治 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、宗教体験の言説化について体験と伝統の二つの対立軸で論じる諸研究に対し、諸宗教への帰属意識という第三項も分析に含み入れる重要性を示す。そのために、近代日本の宗教思想家、綱島梁川と彼を慕う人々の宗教への帰属意識をカトリーヌ・コルニールの「複合宗教帰属」という概念で分析し、彼らの根ざしている宗教伝統や宗教への帰属意識の多様性こそが、超歴史的で普遍的な宗教体験や思想の「伝道」という営為を生み出し、宗教体験に根ざした社会実践を志向させていることを示す。本研究では、綱島を慕う者たちの回覧ノートである『回覧集』の分析などの実証的な研究から宗教体験概念の再検討という宗教学の重要課題に取り組む。
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研究実績の概要 |
本研究では、宗教体験の言説化について、宗教体験と伝統という二つの対立軸で論じる諸研究に対し、諸宗教への帰属意識という第三項も分析に含み入れる重要性を示す。そのために、近代日本の宗教思想家、綱島梁川と彼を慕う人々の宗教への帰属意識をカトリーヌ・コルニールの「複合宗教帰属」という概念で分析し、彼らの根ざしている宗教伝統や宗教への帰属意識の多様性こそが、超歴史的で普遍的な宗教体験や思想の「伝道」という営為を生み出し、宗教体験に根ざした社会実践を志向させていることを示す。本研究では、綱島を慕う者たちの回覧ノートである『回覧集』を主要なテキストとして分析するとともに、綱島を慕う人々の集会である「梁川会」の全容解明のため、各地の梁川会に関する資料を現地で調査する。これらの実証的な研究から神秘主義概念の再検討という宗教学の課題の解決を目指す。 本年度は、新型コロナウイルスの感染が広がるなかで、予定していた現地調査の実施延期が生じた。そのため、『回覧集』の翻刻や分析の作業は遅れることとなった。とはいえ、本研究の成果を反映させた業績としては、編著1点、分担執筆1点、論文2点、学会発表1点を公表することができた。今年度は綱島梁川のテキストの読解だけでなく、綱島のテキストを捉えるための枠組みとなるミシェル・アンリ、ウィトゲンシュタイン、星川啓慈の思想の解析にも注力した。また、宗教学の教科書作成に本研究の成果を反映させることもできた。科研費の本来の研究は遅れがちではあったが、さまざまな成果に研究成果を活かすことができた一年であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究に関わるさまざまな研究成果を公表できた。ただ、『回覧集』の翻刻は、第1~3巻の翻刻を完了させ、出版助成の獲得を目指す予定であったが、まだ翻刻を完了できていない。新型コロナウイルスの感染拡大が出張予定時期と重なったなどの事情で、現地調査も十分実行できていない。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年延長し、『回覧集』の翻刻および岡山県高梁市における綱島梁川関連資料の分析を行う。ひとまず翻刻を完了させ、注釈作成作業にに取り組み、2024年度の図書出版助成に応募する。
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