研究課題/領域番号 |
20K12858
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 慧彦 東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (20788278)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 美術史 / 真土型鋳造 / 仏教彫刻 / 金銅仏 / 仏教美術 / 鋳造 / 石膏鋳型 / 彫刻 / 仏像 / ブロンズ / 技法研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、古代金銅仏の蝋型鋳造法を実験的に究明する基礎研究として、様式と図像の比較および制作技術の復元的考察から総合的に検証を行い、様式編年と、図像解釈が中心であった金銅仏の研究に新たな資料の提供を試みる。 7世紀ごろの金銅仏には流行する新様式の上に既存の旧図像を構築させたと考えられるものもある。半跏思惟像を中心に、同時代の作例について図像・様式に関する調査から図像の成立過程を辿る。また、真土(まね)材料を用いた鋳型による金銅仏の鋳造実験から、鋳造工程の検討やブロンズ材料の技術的な現象を探る。 これらを通じて図像の受容における形態に対する工人の理解力と技術的なアプローチへの理解もはかりたい。
|
研究成果の概要 |
本研究は、7から8世紀の金銅仏について、従来の図像の比較や様式による編年に加え、実験的な制作を通じて、その鋳造技法や造形を考察する。 研究期間では、新型コロナの活動制限による遅れから、当初計画の一部が遂行できていないが、公表されている調査データを基にした鋳造による制作実験として、石膏型によるブロンズの模型制作と真土型(まねがた)を利用した模刻鋳造を記録した。また、古代金銅仏の制作に関する資料調査を行ない、古代金銅仏の研究を進めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、先行研究をもとに、蝋型鋳造による制作実験を行い、実際の制作を通じて、作例の造形や、材料について理解を深めた。また、朝鮮半島の作例や関連する文化財の資料として、東京大学総合研究博物館小石川分館所蔵の藤島亥治郎コレクションも取り扱った。 鋳造の実施が難しいことから、実制作を伴う金銅仏の研究は少なく、古代における金銅仏の制作の様相を考察する上で重要な情報になると考える。
|