研究課題/領域番号 |
20K12876
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 公益財団法人大和文華館 |
研究代表者 |
都甲 さやか 公益財団法人大和文華館, その他部局等, 学芸部員 (80706755)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 美術史 / 東洋史 / 中国絵画史 / 明清絵画史 / 文人画 / 安徽 / 明清史 / 中国美術史 / 明時代 / 清時代 / 安徽地方 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、17世紀に安徽地方で確立した「安徽派」とよばれる画派について、①画風の選択意図、②人的交流、③郷里に対する顕彰意識という3つの側面から主に考察し、その形成と発展の実相を探るものである。それによって、15~16世紀の蘇州で成立した文人画様式が、規範となって各地に伝わった後、その土地の様々な要因を背景にどのように独自の画風を形成していったかを確認し、安徽派の史的位置を明らかにする。また研究成果は、展覧会の開催、図録、報告書といった形で公開し、国内外の研究者のみならず一般の方々にも情報を提供する。
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研究成果の概要 |
明末清初(17世紀)に成立した地方の絵画様式のひとつ「安徽派」の形成と確立、発展について、①画風の選択意図、②人的交流、③郷里への顕彰意識という3つの観点を中心に、絵画作品と文献史料を精査することで考察した。結果、安徽の画家達は、醸成期(16世紀末)から、他の地方の画家達とも交流する中で、倣古学習や郷里への顕彰意識などをもとに、安徽ならではの絵画表現や画作における考えなどを見いだし、他とは異なる独自の絵画様式を作り上げようとした可能性が高いとわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
美術史における普遍的な課題の一つといえる、絵画を生み出す「場」の重要性について、16世紀末~17世紀中国の安徽地方を視座とする一事例を提示した。また本研究を進める上で、これまで注目されてこなかった、あるいは未発見であった絵画作品等の資料について、研究発表や論文、関連する展覧会の開催等によってその史的位置を適宜発表、共有した。以上の研究成果は、今後中国絵画史をはじめとする様々な分野の研究をより深めるための資になると考える。
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