研究課題
若手研究
浜田広介(1893-1973)の童話(「ひろすけ童話」)を倫理の視点から研究する。浜田広介は『泣いた赤おに』を代表作とする昭和戦前から戦後にかけて活躍した作家であり、その創作童話の総数は1000編近くに及ぶ。本研究では「ひろすけ童話」の分析に現代の「ケアの倫理」など、倫理学における成果を視点として導入する。また、その分析を通して、従来は作家による「善」意識の反映として評価されてきた個々の童話における「善」の委細を読み解き、現代の社会や人間関係の文脈にも通じる価値を発見する。