研究課題/領域番号 |
20K12942
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
牧 千夏 長野工業高等専門学校, リベラルアーツ教育院, 准教授 (40847589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本近代文学 / 文芸同人誌 / 東北地方 / 宮沢賢治 / 郷土文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1910-30年代における東北地方の文芸同人誌について、創作・編集・交流といった同人誌活動を全般的に調査することで、中央文壇よりも同人活動が優先された地域社会の文化圏があったことを明らかにする。 具体的には、地方の文学活動の一つである文芸同人誌活動、とりわけ福島県の同人詩誌『北方詩人』を中心とした東北地方同人誌の調査によって、文壇より同人誌を優先した文化圏があったことを指摘する。そうすることで、近代日本の文学が、文壇を頂点とした一元的なあり方のみで統一されていたのではなく、それぞれの地域やその同人を拠点とした多元的なあり方も広がっていたことを明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
昨年度は『北方詩人』および『山形詩人』などの調査を進められた。福島県に在住する蔵書家に会いに行き、未見の『北方詩人』および関係資料を閲覧した。また福島県立図書館で資料調査をおこなった。また、山形県立図書館には鈴木健太郎関係資料を複写申請し『山形詩人』『北方』等の重要な資料を探索することができた。こうした資料調査や資料閲覧のその結果、次のことがわかった。 まず福島の同人詩誌『北方詩人』の同人の詩人が、高い教育を受け常勤の定職で働いた若い男性詩人であったことがわかった。こうした立場にあった同人は、仕事やライフイベントなどに忙しく、そうした日々のなかで詩作をするしかなかった。そのため、同人の詩作や編集の作業は度々滞り、編集同人や同人の入れ替わりを繰り返すことでなんとか『北方詩人』は継続した。こうした『北方詩人』は、詩誌としても特徴をもった。「北方」と冠するように、北方の人であるという属性を基盤としながら、同人どうしの団結や親睦を重視していた。人生の全てを詩作に賭けられない彼らは、アマチュア詩人として不満や不安を抱き、それを共有して励まし合っていた。そのため、同人は協調的であり、主義主張による対立を避け、互いの詩を積極的に認め合う交流を図っていたことが分かった。 以上の結果を論文としてまとめた。2023年度に『農村青年の文学 昭和初期アマチュア作家と宮沢賢治』(ひつじ書房、2023)の著書としてまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
子どもが、二度重い病気にかかり入院をした。
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今後の研究の推進方策 |
『北方詩人』が山形および仙台の詩人との関係が深いことがわかった。そのため、その方面に調査をすすめたい。この調査を含めて2023年度に著書を出したい。
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