研究課題/領域番号 |
20K12964
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
佐久間 千尋 東京都立大学, 人文科学研究科, 助教 (70837236)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | シャーロット・ブロンテ / エミリ・ブロンテ / ナラトロジー / 空間論 / テクスト相関性 / Deutsche Mythologie / ジョージ・エリオット / 魔女 / ブロンテ姉妹 / 19世紀英文学 / おとぎ話 / 語りの構造 / 空間 / ロマン主義小説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ブロンテ姉妹とその同時代作家たちを中心とする小説のテクスト内部とテクスト間における「語りの構造」と「空間」との相互作用を検証することにより、これらの作家・作品が属するロマン主義小説の汎ヨーロッパ的系譜を再構築することを目的とする。本研究の意義は、ナラトロジーと空間論の接続による相互作用がプロットの駆動にいかに関与するかを分析することにより、各小説テクストの相関関係を明らかにすることであり、さらには18世紀小説から続くロマン主義小説の新たな、汎ヨーロッパ的系譜を構築することである。本研究により、言語および文化を超越したテクスト間の相関性を顕在化することが推進される。
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研究成果の概要 |
語りの構造と空間の観点からテクストを分析し、魔女のモチーフに着目することで、1844年Blackwood’s Edinburgh Magazineの連載とブロンテ姉妹の小説との相関性を明らかにし、さらにブロンテ姉妹とジョージ・エリオットの小説におけるJacob GrimmのDeutsche Mythologieの要素を見出した。本研究成果は、ロマン主義文学の汎ヨーロッパ的系譜の再構築に寄与するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナラトロジーと空間論の接続によるテクスト分析により、歴史、文化、神話といった広範囲の文脈に存在する魔女の系譜を構築することは、ブロンテ姉妹、ジョージ・エリオットをイギリス文学史上に位置づける上で意義深い。本研究において、ブロンテ姉妹およびジョージ・エリオットの小説とJacob GrimmのDeutsche Mythologieとの相関性を見出すに至った。本研究を通して得られた成果を踏まえた議論を今後展開していくことにより、ブロンテ姉妹および同時代作家の汎ヨーロッパ的系譜の再構築を継続して行っていくことが可能となる。
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