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古代詩学のキリスト教的変容―古代末期/ルネサンス期聖書叙事詩の文学史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K12984
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02040:ヨーロッパ文学関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

上月 翔太  愛媛大学, 教育・学生支援機構, 講師 (90860867)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード聖書叙事詩 / 古代末期 / 初期近代 / ネオ・ラテン / アラトル / ユウェンクス / セドゥリウス / ヴィーダ / 使徒の物語 / 叙事詩の環 / ウェルギリウス / ダヴィデ / Carmen Paschale / 伝統 / ラテン語叙事詩 / 聖書 / 詩的霊感
研究開始時の研究の概要

聖書叙事詩における詩的霊感(人智を超えた物語を詩人に語らせる力)とは何か。詩的霊感の伝統は異教的古代から古代末期、さらにルネサンスに至る過程でどのように変容してきたのかを複数の作品から描き出す。本研究によって、古典期以降のラテン語文学、あるいはキリスト教文学の歴史においても、本邦ではほとんど顧みられていなかった聖書叙事詩という領域についてその概観を社会に提供しうる。

研究成果の概要

本課題における中心的な研究成果としては、古代末期の聖書叙事詩についてその作品構造、古典作品からの影響といった側面からの作品分析を行うことができた点である。ユウェンクス『福音書四巻』、セドゥリウス『復活祭の歌』、アラトル『使徒の物語』という新約聖書による聖書叙事詩について検討を行った。ラテン語叙事詩の重要な模範としてウェルギリウスが参照されるのは当然ながら、これらの聖書叙事詩にはそれ以外の詩人の影響(とりわけオウィディウス)が見られる他、いわゆる古典的な叙事詩とは異なる特徴を挙げることができた。成果の一部は一般書の一部として公刊され、聖書叙事詩に関する一般的な認知を高めることもできた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

以上の研究成果はまず国内における古典期以降のラテン語叙事詩の作品に対する認知の向上に貢献したことにある。いわゆる「異教的」な文化を代表する叙事詩という詩がキリスト教の主題をいかに取り入れ、変容していったのかを如実に示す聖書叙事詩は、古代末期の文学や文化を考える上で重要な作品群である。また、本課題の研究成果は初期近代におけるネオ・ラテンのラテン語叙事詩における聖書主題の取扱いについても扱い、古代末期の文学作品に関する受容の一端を明らかにすることもできた。

報告書

(5件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 6世紀の聖書叙事詩Historia Apostolicaにはなぜ序がないのか2023

    • 著者名/発表者名
      上月翔太
    • 学会等名
      第33回待兼山芸術学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 聖書叙事詩という伝統―ラザルス復活場面の比較から2023

    • 著者名/発表者名
      上月翔太
    • 学会等名
      日本西洋古典学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 古代末期聖書叙事詩における叙事詩観の変容2022

    • 著者名/発表者名
      上月翔太
    • 学会等名
      美学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ホメロス・ウェルギリウス・ダヴィデ―聖書叙事詩の成立と展開2021

    • 著者名/発表者名
      上月翔太
    • 学会等名
      文芸学研究会第67回研究発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 人はなぜ神話<ミュトス>を語るのか―拡大する世界と<地>の物語2022

    • 著者名/発表者名
      清川祥恵, 南郷晃子, 植朗子, 野谷啓二, 上月翔太, 田口武史, 里中俊介, 山下久夫, 斎藤英喜, 藤巻和宏, 鈴木正崇, 平藤喜久子, 横道誠, 庄子大亮, Jose Luis, Escalona Victoria, 鋤柄史子
    • 総ページ数
      367
    • 出版者
      文学通信
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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