研究課題/領域番号 |
20K12993
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 名古屋外国語大学 |
研究代表者 |
石田 聖子 名古屋外国語大学, 世界教養学部, 准教授 (10795230)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ファシズム / 映画政策 / ザヴァッティーニ / デレッダ / ネオレアリズモ / チェーザレ・ザヴァッティーニ / 自転車泥棒 / イタリア / 映像メディア / 映画 / ユーモア新聞 |
研究開始時の研究の概要 |
1920~40年代はイタリアにおいて映像メディアの重要性が増大した時期である。ファシズム体制が映画を重視し、積極的に活用する一方、映像の機能に触発された作家・芸術家によるメディアの横断的利用も活発化した。本研究は、当時のイタリアで映画を中心とした映像メディアがどのように認識、利用されたかを文献・映像資料調査を通じて把握したうえで、映画、文学、ユーモア新聞といった異なるジャンルを横断しながら表現した作家・芸術家たちの試みの意義を考察する。以上の作業を通じ、当時の社会と芸術の関係性を再考するとともに、視覚性の高まりが従来の芸術ジャンルを問い直すに至った経緯を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
1)1930年代以降、イタリア・ファシズム体制の映像メディア統制を一手に担った大衆文化省映画総局長ルイジ・フレッディ『映画』の精読を通じ、体制の映画認識とその実践について研究を進めた。 2)イタリアに渡航し、1920~40年代ファシズム体制下の映像、関連文献の収集を進めるとともに、イタリア作家として逸早く映画化されたグラツィア・デレッダ文学の理解を深めるべく、その生地サルデーニャ・ヌオロでの資料調査を実施した。 3)1920~40年代を中心に、イタリア映画の日本への影響についても調査を進め、『イタリアの文化と日本―日本におけるイタリア学の歴史』(共著)の一章にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染の影響で、二年にわたり現地での資料調査を断念せざるをえなかったため、当初の計画に変更が生じた。その意味で「やや遅れている」と判断せざるをえないが、実際には、国内にいながらにして入手できる資料を用いた、新たな方向性をもつ研究へ発展している。
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今後の研究の推進方策 |
現地での資料調査が可能となる可能性があるため、当初より資料調査を予定していた映画実験センター附属図書館(ローマ)にて、体制の映画政策に関する本格的な資料調査を実施する。その結果を踏まえて論文を執筆したい。
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