研究課題/領域番号 |
20K12998
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
|
研究機関 | 東京都立産業技術高等専門学校 |
研究代表者 |
宮田 航平 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (50802203)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 児童文学 / 日本文学 / メディア / 出版文化 / 国語教育 / 保育 / 絵本 / 童話 / 雑誌 / 叢書 / 幼児教育 / 保育雑誌 / 読書教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本における児童文学の特質を明らかにするという全体構想の一端を担うものとして構想されている。児童向け読み物が掲載された戦後の雑誌や叢書・シリーズを対象として、戦前・戦中期の「童話」を再編成しながら、戦後の「現代児童文学」を確立していく過程を、児童出版メディアという観点から追究する。また戦後の児童出版メディアにおいて、児童文学がどのように位置づけられ、子ども読者に手渡されていったのかを、同時代の文化・社会状況との関わりから明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、第二次世界大戦後に児童向け読み物が掲載された雑誌・叢書を対象として、戦後の児童文学が戦前・戦中期の「童話」を再編成していく過程について、児童出版メディアという観点から調査・分析したものである。1950年代に展開された「童話伝統批判」に注目が集まる一方で、戦後の児童出版メディアにおいて坪田譲治や与田凖一らが果たした役割は大変重要であり、「童話の系譜」にも位置づけられる「あまんきみこ」の出発期をも準備し、支えてきたことを明らかにした。また、あまんの作品の特質や変遷についても多角的に考察することで、現在まで続く児童出版メディアを問題化するための論点を明らかにすることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「童話/現代児童文学」という二項対立的な図式で把握されることが多かった戦後の児童文学状況について、児童出版メディアという観点から「童話の系譜」を捉え直すことにより、雑誌・叢書等を含めてより精緻に考察することができたのは、本研究の大きな学術的意義と言える。また、小学校国語教科書などで重要な位置が与えられており、現在まで多くの子どもに読まれているあまんきみこの作品の特質について多角的に考察したことは、児童出版メディアのみならず、国語教育について考えるための基盤として社会的意義も有する。
|