研究課題/領域番号 |
20K13019
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
臼田 泰如 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (80780501)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 会話 / 課題 / 日常会話 / 自然会話 / 日常会話コーパス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,会話の中で参与者がどのように,必要な情報を得ることや,相手の注意を得ることなどの「課題」に対処しながら会話をしているかという観点から会話の分析を行う.従来は「意図」が会話や発話の理解において重要だと考えられてきたが,発話者の意図は特定することができないため,意図を軸にした会話や発話の研究は観念的なものにとどまっている.これに対して本研究では,会話データの上で観察可能な「課題への対処」を軸に据えることで経験的な研究が可能である.またコーパスを用いることにより,従来の定性的な研究ばかりでなく,定量的研究も可能になる.
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研究実績の概要 |
本研究では,会話の中で参与者がどのような「課題」に対処しながら会話をしているかという観点から会話の分析を行う.本研究における課題とは,必要な情報を得る(「情報の取得」)ことや,相手の注意を得る(「注意の確立」)ことなど,会話や会話と並行して行われる活動を遂行するために参与者が解決している問題を指す.従来は「意図」が会話や発話の理解において重要だと考えられてきたが,発話者の意図は特定することができないため,意図を軸にした会話や発話の研究は観念的なものにとどまっている.これに対して本研究では,会話データの上で観察可能な「課題への対処」を軸に据えることで経験的な研究が可能である.またコーパスを用いることにより,従来の定性的な研究ばかりでなく,定量的研究も可能になる. 2022年度には,当初の研究計画のうち,上記の観点に基づいて『日本語日常会話コーパス』の会話データを利用した分析を行った.当該年度の研究成果はいくつかの学会や研究会において発表したほか,次年度の国際学会における発表が決定している.一方で,当該期間においていまだ収束の兆しの見えなかった新型コロナウィルス感染症の影響により,当初予定していた,アルバイト作業員を雇用してのデータ作成には著しい支障を受けた.そのため,そのように作成したデータに基づいて進められる予定であった研究については進捗は望ましくなかった.本研究は当初,2022年度が最終年度の予定であったが,予定していた水準の成果が得られていないため,研究計画を次年度まで延長する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルスの世界的流行に伴う研究環境の変化や公表形態の制約により,主として作業者を雇用しての作業の進行に著しい制約が生じていた.また研究成果の公表にも支障を生じていた.このようなことから,研究に全体的な遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は延長した上での最終年度となるため,現在までに進行した範囲での研究成果について,可能な限り公表に注力するとともに,後続研究における課題の整理や論点の確立に努める.
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