研究課題/領域番号 |
20K13023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京農工大学 (2023) 東京大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
石塚 政行 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50838539)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | バスク語 / 副詞節 / 意味論 / 統語論 / 言語類型論 / 非定形節 / 副詞 / 主要部 / 非飽和名詞 / 所有 / 二重主語文 / コピュラ文 / 行為副詞 / 従属節 / 節連結 / 定形性 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究は,危機言語のひとつであるバスク語のデータに基づき,定形性と節の独立性の関係を明らかにすることを目指す。 動詞が定形(時制および主語との一致の情報を含む形)であるかどうかと,その動詞を述語とする節が独立して用いられるかどうかの間には,一定の相関はあることが知られているが,その背後にある意味的・文法的メカニズムがどのようなものかはいまだ解明されていない。そこで,本研究では,バスク語の,さまざまな定形でない形の動詞(非定形動詞)に着目し,それぞれの動詞の形が述語となる節の意味・文法・独立性を記述・比較することを通じて,この問題に新たな光を当てることを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究の成果として、バスク語フランス方言の(1)小節、(2)行為副詞、(3)副動詞節および動名詞節の特徴が明らかになった。 (1)小節とは、主語および補語からなる節であり、副詞節および補文節になる。小節の主語・補語が主節の主語と所有関係を持つ場合、副詞節や補文節として機能する。さらに、日本語の二重主語構文と比較し、所有コピュラ文の機能を明らかにした。(2)行為副詞は、行為の様態などを表す副詞であり、独自の項構造を持つ。これにより、行為副詞が単なる様態の副詞とは異なることが示された。(3)バスク語の副動詞・動名詞節について、どのような意味を表現できるかが明らかになり、新たな調査の方向性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、バスク語フランス方言の文法的特徴を詳細に解明することで、言語学における文法理論の発展に寄与した。また、日本語の二重主語構文との比較研究を通じて、言語間の類似性と相違点を明らかにし、言語普遍性への理解を深めた。社会的意義として、バスク語という少数言語の文法的特徴を明らかにすることで、言語の多様性とその保存の重要性を示した。それにより,言語文化の維持と振興への寄与も期待される。
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