研究課題/領域番号 |
20K13024
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
倉部 慶太 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (80767682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | カチン族 / 危機言語 / 危機文化 / 言語ドキュメンテーション / デジタルアーカイブ / ドキュメンテーション / 記録言語学 |
研究開始時の研究の概要 |
ミャンマーの少数民族カチン族では長らく独自の文化が継承されてきたが、その多くが記録されないまま急速に失われようとしている。本課題では、フィールドワークの手法を用いて、カチンの伝統文化にかんする大量の語りのドキュメンテーションを行うとともに以下の項目を達成する。(1) 蒐集した資料にグロス・翻訳・アノテーションを与える。(2) これらの資料を編纂し、民族誌的語りとして出版する。(3) 伝統文化に反映される文化語彙の蒐集・分析を行う。(4) データを国際的なデジタルアーカイブに登録・保存する。(5) SNSを用いてデータを母語話者に広く公開し、失われつつある文化の継承・再活性化に貢献する。
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研究成果の概要 |
ミャンマー北部の言語文化に関する語りのドキュメンテーションを進め、テキスト資料の編纂、資料のデジタルアーカイブ化、テキストを用いた語彙と文法の分析、現地コミュニティの言語文化の再活性化活動等を通じて、失われつつあるカチンの言語文化の記録・保存・継承に貢献した。言語文化資料のセグメンテーション・書き起こし・翻訳・アノテーション化を進め、研究期間内に整理した一千話以上の資料を国際的なデジタルアーカイブで公開した。これらの資料に基づく論文15件、発表29件、図書3件を公開した。同時に、現地コミュニティへのアウトリーチを目的とした145話の語りの紙芝居動画と111話の識字教材絵本を公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミャンマー北部の言語文化は学術研究と現地コミュニティ双方にとって高いポテンシャルを示す一方、近年の急速な社会変容によって失われつつあり、その記録・保存・再活性化が喫緊の課題となっている。本課題ではフィールドワークで蒐集した現地の言語文化を色濃く反映する語りのテキストの整理、分析、アーカイブ化を進めるとともに、現地コミュニティに向けたアウトリーチも行うことで、学術研究と現地コミュニティ両者に貢献することができた。
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