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日本語方言の同意要求表現における新語形成に関する記述的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13048
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02070:日本語学関連
研究機関山口大学

研究代表者

黒崎 貴史  山口大学, 大学院東アジア研究科, 東アジアコラボ研究員 (60836386)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード同意要求表現 / 否定疑問形式 / モダリティ / 若者語 / 方言 / 社会言語学 / 語用論 / 同意要求 / 否定疑問文 / 新語 / クナイ / 新用法 / 音調 / 音韻論 / 新語形成
研究開始時の研究の概要

本研究は,「ジャナイ」「クナイ」「ポクナイ」という同意要求表現を対象に,「①共起関係や用法における相違の記述」「②音調の相違を明らかにし,同意要求という文法機能との関連について考察」「③方言間の対照を通じた日本語方言の新たな同意要求表現の様相の記述」の3点を目的に行うものである。
2020年度に,福岡・広島・京都でインタビュー調査を行う。これに基づき上記の点について分析する。同年度に,「クナイ」の用法や共起について研究発表を行う。2021年度に,3種の同意要求表現の異同についての研究発表を行う。同年度に,報告書を作成する。

研究成果の概要

若年層が用いる同意要求表現「クナイ」「ンジャナイ」「(ッ)ポクナイ」の用法を明らかにした。まず,「クナイ」は,様々な動詞を前接要素とすることができ,東日本より西日本の方が〈話し手の感情〉を述べる場面で使われやすい。
次に,これらは話し手と聞き手,および発話場面にいるそれら以外の人物との間で,「情報共有が可能か」「同等量の情報を持っているか」を基準に使い分けがなされることが判明した。また,「ンジャナイ」→「(ッ)ポクナイ」→「クナイ」の順で,話し手の確信度の強さが現れていることも明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

「クナイ」「ンジャナイ」「(ッ)ポクナイ」という表現は,若者の間で広く使われ,「相手に自分の判断について同意してもらいたい」ときに使われる。これらの使い方を明らかにし,若者のコミュニケーションのあり方を知ることができた。
例えば,自分の判断に自信がない場合は「ンジャナイ」,最も自信がある場合は「クナイ」を使う。「(ッ)ポクナイ」はその中間に位置する。これらを使い分けて,自分が伝える情報の正確性を相手に知らせていると考えられる。このように,未来の社会を担う若者たちのコミュニケーションや思考に関わる本研究成果は,学術的にも社会的にも意義があるといえよう。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 山口県若年層の用いる同意要求表現ンジャナイ・(ッ)ポクナイ・クナイについて : 〈発見〉場面における用法を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      黒﨑貴史・有元光彦
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 72 ページ: 299-304

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] タ形接続の同意要求表現について ー山口県若年層の用いる「クナイ」「ンジャナイ」「ポクナイ」を中心にー2023

    • 著者名/発表者名
      黒﨑貴史
    • 雑誌名

      筑紫日本語研究

      巻: 2022

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 西日本方言話者の用いる「クナイ」について2021

    • 著者名/発表者名
      黒﨑貴史,有元光彦
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 70 ページ: 273-282

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] タ形接続の同意要求表現について ー山口県若年層の用いる「クナイ」「ンジャナイ」「ポクナイ」を中心にー2022

    • 著者名/発表者名
      黒﨑貴史
    • 学会等名
      第290回 筑紫日本語研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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