研究課題/領域番号 |
20K13116
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
畔上 絵里香 早稲田大学, 国際学術院, 助手 (70834042)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | EMIプログラム / 大学教育 / EMI / 言語教育 / 社会言語学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、卒業論文をEnglish-Medium Instruction(EMI)プログラムでの学習の成果と位置づけ、Shohamy (2006)のLanguage Policy (LP) Frameworkをもとに、学生が集大成としてどのように卒論に取り組むか、また、学生や指導に関わった教員がその成果についてどのような意見を持っているかを明らかにする。 混合研究法を採用し、二年間にわたって、対象となる51学部にウェブページ調査およびアンケート調査を行い、一部の学部に所属する学生・教員にインタビュー調査を行う。
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研究実績の概要 |
初年度のウェブページ調査から、EMIプログラムを実施している大学が考えるプログラムの成果が大きく分類して三つあることが明らかになったが、最終年度では学生は自らの学習経験の成果を何ととらえているかを調査するため、インタビューを行った。 さらに、ウェブページ調査から、卒業論文作成と将来のキャリアに関する記述もみられたため、卒業論文と卒業してからのキャリアとの関係性について調査をするためにEMIプログラムの卒業生にもインタビューを行った。 インタビューは、都内のEMIプログラムで学位が取得できる一学部にて、ゼミに参加している在学生6名と卒業生5名にゼミの経験および、卒業論文作成について聞き取りをした。インタビュー内容は書き起こし、Nvivoを用いて内容分析を行った。分析の結果、成果として多く挙げられたのは、英語力の向上、物事への批判的な視野の獲得、異文化・多文化への理解、多様な背景をもつ人脈の獲得などであり、大学の考える成果と重なった。また、卒業論文はEMIプログラムでの学びの集大成ととらえられており、今まで培ってきた経験を発揮するコミュニティーとしてゼミが機能していることもうかがえた。しかし、卒業生からの聞き取りからは卒業論文作成が現在のキャリアと関係があることは必ずしも言い切れないことがわかった。 インタビューにより、グローバル化による新自由主義的な市場を生き抜くため、投資として英語力を向上させるideologyが学生たちからも垣間見え, 調査を行ったEMIプログラムにおいては、その投資した成果の集大成の一部として卒業論文が考えられていることがうかがえた。教育の質を疑問視されているEMIプログラムで学習することによって何が達成できるのかを明らかにするためにもさらなる聞き取りの継続および人数を増やし、調査の継続が必要である。
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