研究課題/領域番号 |
20K13122
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
近藤 雪絵 立命館大学, 薬学部, 准教授 (30722251)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 英語教育 / 薬学英語 / 留学 / オンライン学習 / 動画教材 / 学習ポータル / ポートフォリオ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究『薬学分野における短期海外研修の効果向上のための蓄積・継承型学習ポータルの開発』では、「科学英語の基本的知識と技能の修得」と「国際的視野に立ったものの見方の習得」の観点から、6年制薬学部の高年次に実施する専門的な内容を含んだ海外研修の効果を最大限に引き上げるために、海外研修経験者の知見と経験を蓄積・継承していく、オンライン学習ポータルを開発する。 このオンライン学習ポータルは、実際に海外研修を行うかどうかにかかわらず、実用薬学英語や国際的視野に立ったものの見方を身につけたいと願う学生から、現役の薬剤師まで幅広く生涯学習として使用できるものとして広く公開する。
|
研究実績の概要 |
本研究『薬学分野における短期海外研修の効果向上のための蓄積・継承型学習ポータルの開発』では、「科学英語の基本的知識と技能の修得」と「国際的視野に立ったものの見方の習得」の観点から、6年制薬学部の高年次に実施する専門的な内容を含んだ海外研修の効果を最大限に引き上げるために、海外研修経験者の知見と経験を蓄積・継承していく、オンライン学習ポータルサイトを開発する。このオンライン学習ポータルは、実際に学習者が海外研修を行うかどうかにかかわらず、実用薬学英語や国際的視野に立ったものの見方を身につけたいと願う学生から現役の薬剤師まで、幅広く生涯学習に活用できるものとして広く公開することを目指す。 2022年度は2020年度、2021年度に実施したオンライン留学の成果をまとめた。また、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け海外派遣が中止となった2019年度以降、3年ぶりに留学の海外派遣が可能となったため、本来の予定であった海外研修の知見と経験に関わるデータの収集を再開した。 成果のまとめとしては、過年度の学生の留学の到達目標達成度を調査した結果、オンライン留学において、参加者は実際に小児病院で薬剤師の業務に触れることはできなかったものの、小児領域での薬剤師の役割やカナダの薬学教育について理解できたという実感を十分に得たことがわかった。この結果は、薬学教育学会年次大会で報告した。 2022年度派遣学生については、2021年度に引き続き、留学の事前学習として「薬学英語教育」「英語教育」のコンテンツの運用を行った。また、2021年度よりオンライン研修でのサポートをより効果的に行うために、ポータルサイトだけでなく、チャット型のワークスペースを併用したが、派遣が可能となった2022年度においても両者を活用した。派遣学生が留学先の病院および大学で得た知見・経験はポートフォリオの形式で収集した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、海外派遣ができない状況が3年続いた。このため、海外派遣の事前研修として利用できる基本的な英語学習コンテンツと応用的な薬学英語学習コンテンツの開発と運用は開始できたが、当初予定していたフルスケールの海外研修は実施が困難であったため、留学プログラム学習者自身が短期海外研修で得た知見・経験を効率的に蓄積し、学習コンテンツとする点で遅れている。2022年度3月より海外派遣が再開されたので、当初予定していたデータの収集を開始した。
|
今後の研究の推進方策 |
過去2年間のオンライン留学に参加した学生へのアンケート結果および到達度達成度の調査結果を、海外派遣に参加した学生の結果と比較し、今後留学がオンライン・現地のどちらで実施されることになっても対応できるよう、広い意味での海外研修の効果を引き上げるために必要なものを精査する。また、学生の現地での学びを記録したポートフォリオを分析し、まとめ、有益だと思われるものについては今年度派遣学生の事前学習のコンテンツとして運用を開始する。前年度に引き続き、海外研修参加者全員にアンケート調査を実施しプログラム全体の評価、オンライン学習、事前・事後講義、現地研修の成果のほかポータルサイトの有用性に関する意見を集約する。それぞれの回答項目を多重比較分析することにより、海外研修の効果を高めるという点で何が効果的に働いたかの要因を洗い出す。各項目に対して自由記述欄も設け、項目分析・テキストマイニング等の手法により、学び、成長、改善点の傾向を「事前」「現地」「事後」に分類して探索する。また、薬剤師等の薬学専門家にフィードバックを求め、「科学英語の基本的知識と技能の習得」そして「国際的視野に立ったものの見方の取得」という観点で薬剤師の知見・経験も蓄積・継承していくためのポータルとするためにはどのようなコンテンツや工夫が今後必要なのかという観点から意見集約を行い、ポータルサイトの有用性の検証をおこなう。
|