研究課題/領域番号 |
20K13141
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
藤田 亮子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00756281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ノイズ / リスニング / 第二言語習得 / テスト開発 / 背景音 / 英語教育 / バックグラウンドノイズ / 実践的 |
研究開始時の研究の概要 |
バックグラウンドノイズを伴う英語リスニングテストを開発することを、本研究の目的とする。既存の英語リスニングテストの音声においてバックグラウンドノイズは、ほぼ皆無であるため、本研究では、英語リスニングテストの新しい試みとして、ノイズリスニングテストの開発を行う。ノイズの種類、ノイズの度合い、問題形式の種類、問題の難易度の4項目に焦点を当て、現実により近いリスニングテストを作成する。作成されたノイズリスニングテストを協力者が解き、その結果を、量的、質的に分析する。分析結果を基に改訂版ノイズリスニングテストを作成し、実践的なノイズリスニングテストを提示することを目的とする。
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研究実績の概要 |
英語学習者が教室外で実際に必要とされるリスニング力を測定するために、バックグラウンドノイズを伴う英語リスニングテストを開発することを、本研究の目的とする。昨年度は、自然なノイズであってもノイズが付加されることで学習者のリスニング理解度が低下することが分かった。今年度はノイズの種類を追加して、エネルギーマスキングと情報マスキングに焦点を当て、実験を実施した。 空港のアナウンス(情報マスキング)、カフェのノイズとmulti-talkerノイズ(エネルギーマスキング)、計3 種類のノイズがリスニング理解に与える影響を検証した。リスニングテストはHearing in Noise Test (HINT) (Nilson & Soli, et al. 1994)を参考にして作成した。リスニング方略の使用はMetacognitive Awareness Listening Questionnaire (MALQ)(Goh, 2006)を使用した。 日本人大学生50名がノイズリスニングテストを受け、MALQとノイズに関するアンケートに回答した。結果、学習者はエネルギーマスキングノイズよりも情報マスキングノイズでリスニング理解度が低下した。また、ノイズの種類に関わらず、ノイズレベルが高くなるにつれて、リスニング理解度は低下した。リスニング方略の使用がノイズ下でのリスニング理解へ与える影響はわずかであることが示された。アンケートの結果、学習者はmulti-talkerノイズが一番聞き取りににくいと感じていた。また、ノイズなしの音声と、カフェのノイズの音声のテスト結果の間には、有意で弱い正の相関があり、ノイズ付き音声でのリスニングテストが、リスニングテストとして応用できることが示唆された。 どのノイズレベルにおいても、エネルギーマスキングよりも情報マスキングによって、学習者のリスニング理解度がより下がることが示された。また、ノイズテストの理解度にリスニング方略の影響は見られなかったため、他の学習者要因を探る必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、前期にノイズリスニングテストの作成、後期に実験の実施をした。後期はさらに質的研究を行うために、発話プロトコル法を用いた実験を、数名の実験協力者に対して個別に実施した。更なる実験協力者の確保と質的分析に時間を要するため、現在論文執筆に向けて準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度までの研究で、ノイズの種類の違いが学習者のリスニング理解に影響が見られることが分かった。リスニング理解に影響を与える要因をさらに検証するため、発話プロトコル法・面接を実施する予定である。また、学習者のリスニングテストに適した、ノイズリスニングテストの改訂版を作成、実施する。
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