研究課題/領域番号 |
20K13146
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 敬和学園大学 |
研究代表者 |
主濱 祐二 敬和学園大学, 人文学部, 准教授 (20547715)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 動詞形態 / 従属節 / 機能範疇 / ボトルネック仮説 / 構成素 / イントネーション / 音調句 / 節構造 / インターフェイス仮説 / 生成文法 / 第二言語習得 / 音調 / 補文標識 / 形式素性 / 定形・非定形 / 接続詞省略 / 第二言語習得(文法) / 意味・状況理解 |
研究開始時の研究の概要 |
2018-19年度の科研課題を発展させ、生成文法に基づく第二言語習得理論の枠組みで、(1) 節の種類や構造的複雑さが動詞形態の誤り傾向や明示的指導の効果に与える影響と、(2) 動詞形態の習得とその動詞が表す出来事の意味・状況理解との関連性を分析する。本研究の動詞形態の分析を通して、言語系統が異なる日本語・英語間の第二言語習得に加え、他の外国語(例:ベトナム語)を含めた外国語習得一般において、形態統語と意味のインターフェースがどのように機能しているか明らかにし、言語学の外国語教育への応用と理論的貢献を狙いとする。
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研究成果の概要 |
動詞の形態には節の統語・意味情報が反映されるという仮説の下、第二言語(英語)の習熟度が異なる学習者を対象に、様々な節タイプや節内での動詞の具現形に関する形態統語知識を調査した。初中級の学習者の結果からは仮説の検証に至らなかったものの、動詞形態の誤用が補文節内で顕著に多く、これは主節動詞の時制、選択制限および補文節との連動に関する知識の欠如に起因すると考えられる。また、文法・音韻インターフェイスの観点から、読み上げ音声データをもとに句構造と音調句の対応についても調査し、母語から学習言語のリズムへの移行から全体的な音調の収束まで、習熟度に応じた課題の所在が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
名詞や動詞などの語彙範疇の組み合わせでも、当座の必要を満たすだけのメッセージの産出はある程度可能ではあるが、より情報価の高いメッセージを自在に伝え合う、人間らしい豊かなコミュニケーションのためには、基本的な機能範疇の知識の獲得とその第二言語スキルとしての定着は欠かせない。そのためにも、なぜ単文から複文になると誤りが増し活用に至らないのか、どの程度の習熟度の学習者がどこでつまづいているのか、理論的な観点から原因と理由を突き止め、実際の指導にフィードバックする必要がある。
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