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世紀転換期における日本イメージの対独発信:広報文化外交と戦時国際法の利用

研究課題

研究課題/領域番号 20K13165
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03010:史学一般関連
研究機関関西学院大学 (2022-2023)
流通科学大学 (2020-2021)

研究代表者

堅田 智子  関西学院大学, 教育学部, 助教 (50802485)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード日独関係史 / 日本イメージ / 広報文化外交 / 戦時国際法
研究開始時の研究の概要

日露戦争から第一次世界大戦下での日本が、いかに「国際法遵守の模範国」という近代化、文明化したイメージを形成し、ドイツに発信しようとしたのか、という主たる問いのもと、広報文化外交の題材としてどのように戦時国際法が利用されたのか、下記3つの個別課題を設定し、研究を進めていく。

[個別研究A]平時における軍部、日本赤十字社、大学での戦時国際法教育
[個別研究B]戦時における戦地での戦時国際法教育成果の実践
[個別研究C]戦時国際法教育、戦地での実践により形成された「国際法遵守の模範国」としての日本イメージの発信の様相

研究実績の概要

本研究課題の遂行にあたっては、国内外での資料調査と収集資料の分析・検討に十分に時間をかけなければならないが、新型コロナウイルス感染拡大と研究代表者の所属研究機関の異動により、研究計画そのものの大幅な見直しが必要となった。2023年度は本研究活動をふくめた研究のエフォートを20%から40%に意識的に高め、研究に費やす時間を確保するよう努めた。
本来であれば年次計画1年目より実施予定だった海外調査だが、2023年9月にブランデンシュタイン城シーボルト・アーカイヴ(ドイツ・シュルヒテルン)を訪問し、資料調査・収集を進めることができた。日本国内では外務省外交史料館のほか、当初の計画にはなかったが、東京大学総合図書館でも資料調査を重点的に行った。新たに収集した資料もふくめ、本研究課題のうち[個別研究A](平時における軍部、日本赤十字社、大学での戦時国際法教育)および[個別研究B](戦時における戦地での戦時国際法教育成果の実践)に取り組んだ。
また、本研究課題の総括にあたる[個別研究C](戦時国際法教育、戦地での実践により形成された「国際法遵守の模範国」としての日本イメージの発信の様相)として、ベルリンにおける義捐活動に注目し、論文公表前に2回、学会発表を行った。また、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト来日200周年記念の国際シンポジウムや講演会に3件、招聘され、シーボルト家研究の現在とともに、本研究課題についても取り上げた。こうした研究成果は、2024年度に論文2本、翻訳1本として公表予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

進捗状況を「(3)やや遅れている」とした最大の理由は、新型コロナウイルス感染拡大と研究代表者の所属研究機関の異動により、国内外での資料調査の機会を十分に確保できなかったこと、研究エフォートが申請時よりも大幅に下がり、少なくとも研究代表者が満足できるほどに研究に費やす時間を確保できなかったことである。2023年度は本研究活動をふくめた研究のエフォートを高めることを意識的に努め、十分とはいいがたいものの、国内外での資料調査、資料分析を進めることができた。また、これまでの研究成果を公表すべく、口頭発表の機会も確保した。

今後の研究の推進方策

2024年度は前年度と同様に、本研究課題をふくめた研究のエフォートを40%、「そのほかの活動(教育)」のエフォートを60%とし、本研究課題に費やす時間を可能な限り確保する。年次計画および研究手法についても適宜修正を行い、本研究課題の総括に相当する[個別研究C]を重点的に進めていく。
本研究課題の要である国内外での資料調査のうち、とくに海外調査はほとんど行えていないことから、夏季にドイツでの資料調査を優先する。また2024年度には、これまでの研究成果として、論文2本、翻訳1本を公表予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (26件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 3件、 招待講演 9件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 『アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交』(思文閣出版、2023年)2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 雑誌名

      洋学史通信

      巻: 38 ページ: 7-8

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ハインリッヒ・フォン・シーボルトをめぐる人びと2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 雑誌名

      人文資料形成史における博物館学的研究Ⅱ――根岸友山・武香旧蔵資料の研究と公開――

      巻: 2 ページ: 2-7

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] アレクサンダー・フォン・シーボルト『東亜政論――1898年7月から1900年9月まで――』(2)2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 雑誌名

      鳴滝紀要

      巻: 32 ページ: 53-65

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 【書評】熊野直樹/田嶋信雄/工藤章編『ドイツ=東アジア関係史 1890-1945――財・人間・情報――』九州大学出版会、2021年。2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 雑誌名

      西洋史学論集

      巻: 60 ページ: 90-93

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 小菅 信子『日本赤十字社と皇室――博愛か報国か――』吉川弘文館、2021年2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 雑誌名

      自由思想

      巻: 160 ページ: 44-45

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] アレクサンダー・フォン・シーボルト『東亜政論――1898年7月から1900年9月まで――』(1)2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 雑誌名

      鳴滝紀要

      巻: 31 ページ: 59-81

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 佐野真由子編『万博学――万国博覧会という、世界を把握する方法――』思文閣出版、2020年2020

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 雑誌名

      洋学史通信

      巻: 33 ページ: 6-8

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 『1873年ウィーン万国博覧会:日墺からみた明治日本の姿』(思文閣出版、2022年)2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      ハプスブルク史研究会2023年第1回例会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ベルリンにおける和独会とアレクサンダー・フォン・シーボルトによる濃尾地震義捐金募集2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      海洋研(近世・幕末維新期「海洋国家」と「異国」研究会)8月例会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ベルリンにおける和独会とアレクサンダー・フォン・シーボルトによる濃尾地震義捐金募集2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      洋学三津同盟締結記念海洋研(近世・幕末維新期「海洋国家」と「異国」研究会)研究大会津和野大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] アレクサンダー/ハインリッヒ・フォン・シーボルト研究の現在 ―日独関係史の深化と発展を目指して―2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      シーボルト来日200年記念国際シンポジウム「シーボルト研究の100年」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] アレクサンダー・フォン・シーボルト研究の現在ー日独関係史の深化とシーボルト家研究の発展にむけてー2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      日独シーボルト・シンポジウム2023:シーボルト来日200年記念
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] シーボルト家研究の現在―シーボルト来日200周年をむかえて―2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      日独協会会員懇談サロン
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 『洋学史研究事典』の刊行と洋学のこれから2022

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      蘭癖の会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「歴史総合」を担う教員養成を目指して ―教職科目における洋学に関する学びを事例に―2022

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      洋学史学会7月例会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] これからの洋学のはなしをしよう ―地域と洋学、津山洋学資料館の取り組み―2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 学会等名
      洋学史学会若手部会主催オンラインワークショップ
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 『洋学史研究事典』作業の実際2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子、田中 美穂
    • 学会等名
      洋学史学会9月シンポジウム『洋学史研究事典』刊行記念座談会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 青木周蔵とアレクサンダー・フォン・シーボルト――「国家を診る医者」を目指した二人の外交官――2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 学会等名
      洋学史学会若手部会10月例会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ブランデンシュタイン城シーボルト・アーカイヴ所蔵名刺群にみる アレクサンダー・フォン・シーボルトと日独交流の様相2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 学会等名
      上智大学史学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「さらなる洞察」を深めるために―シーボルト兄弟の日本コレクションのこれから―2021

    • 著者名/発表者名
      堅田 智子
    • 学会等名
      ハインリッヒ・フォン・シーボルトのコレクション―さらなる洞察
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] ウィーンに眠るシーボルト兄弟寄贈日本コレクション ―ウィーン万博、日本古美術展をめぐって―2021

    • 著者名/発表者名
      洋学史学会
    • 学会等名
      洋学史学会3月シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ウィーン万国博覧会におけるシーボルト兄弟の役割2020

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 学会等名
      洋学史学会若手部会7月例会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] アレクサンダー・フォン・シーボルトと明治日本の広報外交2023

    • 著者名/発表者名
      堅田智子
    • 総ページ数
      512
    • 出版者
      思文閣出版
    • ISBN
      9784784220458
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 1873年ウィーン万国博覧会2022

    • 著者名/発表者名
      ペーター・パンツァー、沓澤 宣賢、宮田 奈奈
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      思文閣出版
    • ISBN
      9784784220281
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 洋学史研究事典2021

    • 著者名/発表者名
      洋学史学会、青木 歳幸、海原 亮、沓澤 宣賢、佐藤 賢一、イサベル・田中・ファンダーレン、松方 冬子
    • 総ページ数
      516
    • 出版者
      思文閣出版
    • ISBN
      9784784219377
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 異文化を伝えた人々Ⅱ――ハインリッヒ・フォン・シーボルトの蒐集資料――2021

    • 著者名/発表者名
      日高 薫、ベッティーナ・ツォルン、人間文化研究機構国立歴史民俗博物館
    • 総ページ数
      322
    • 出版者
      臨川書店
    • ISBN
      9784653045564
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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