研究課題/領域番号 |
20K13169
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 諭 東北大学, 学術資源研究公開センター, 准教授 (90626300)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 都市史 / 教育史 / 経営史 / 社会経済史 / アーカイブズ学 / 日本史 / 日本近現代史 / 百貨店 / アーカイブズ / 大学史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦前から戦後期を通貫する視座から、都市において催事の多目的性を備えた屋内施設である講堂、百貨店催事場、および屋外施設として形成されていく公園等の両面から、展開された催事の全体像と相互補完関係、来場者や世論の反応を抽出し、都市における多目的催事空間が果たした機能と役割を解明するものである。本研究を通じて、近代都市のあり方を規定していった、ひとびとの視覚的経験が、屋内外「多目的催事空間」における如何なる催事の受容と反応のもとで展開されていったのかが明らかとなり、21世紀における都市の文化政策を議論するための、歴史的視座を提供する。
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研究成果の概要 |
本研究では、20世紀都市に形成された講堂、百貨店、公園の各施設がより複合的で多目的機能を有する「多目的催事空間」と定義し、戦前・戦後を通じて都市における多目的な催事の場であった講堂、百貨店、公園に着目し、設定時期を通じて催事の多様性を担保した背景、展開された催事の全容、来場者や世論の反応を解明した。さらに個別分析に留まらない各施設の相互補完と連動性を抽出することで、多目的催事空間が果たした機能と役割を、総合的に分析した。対象地域として多目的催事空間が比較可能な仙台を取上げ、東京における類似施設の状況、催事の巡回性など全国的視点とも関連させて研究を進展させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、20世紀都市に登場した講堂、百貨店催事場、公園等を複合的で多目的機能を有する「多目的催事空間」として、総合的に捉えたことである。各施設は従来、選挙演説等の政治的空間、学術的成果の社会還元としての場、消費を刺激する新たな生活モデルの流行発信、衛生・防災を背景とした緑化など、相互関連の視座を欠いた画一的な評価と機能の位置づけがなされてきたが、多目的催事空間そのものの機能や役割に着目する本研究の成果は、政治史、軍事史、教育史、文化史等の歴史研究や、社会学、都市計画論、文化政策論等を架橋する議論を深化させた。
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