研究課題/領域番号 |
20K13179
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
池田 真歩 北海学園大学, 法学部, 准教授 (30848289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 東京 / 明治 / 議会 / 政党 / 都市史 / 政治史 / 日本近代史 / 日本政治史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本における代議制の導入期にあたる19世紀終盤、首都かつ大都市である東京の代議機関(東京府会・東京市会)をめぐる社会的な威信や不信が、いかなる特徴をそなえつつ形成されたのかを考察する。考察にあたって重視するのは、政党・メディア・住民団体・商工業団体など、いずれも形成途上にある諸政治装置・集団間の相互関係であり、とりわけ首都改造 (市区改正)事業をめぐるこれらの主体の動向に焦点をあわせる。
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研究成果の概要 |
本研究は、明治維新後の東京で議事機構の設置案が浮上したころから、地方議会の開設や地方制度の整備を経て、政党が組織的進出を初めて図るまでの30数年間について、都市議会を中心とした同地の政治空間を分析したものである。政治秩序の根本的な再編を促した身分制解体・議会制導入のインパクト(1870年代~)と、インフラ整備熱を高めてそれまで主流だった租税負担の軽減と異質な経済的要求を政治の場にもたらした産業革命のインパクト(1890年代)を重視した本研究は、これらのインパクトが都市改造に対する議会の姿勢や議会内外の団体・集団をどう方向づけたかを検討し、政党の進出やそれへの反発をめぐる歴史的性格を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、第一に首都改造をめぐる国政レベルの政治過程分析と「地域」「地方」としての東京の政治構造分析が、第二に日清戦争前と日清戦争後の東京の政治をめぐる検討が分断されがちであった研究状況に対して、「研究成果の概要」で上述した視角に立つ実証的分析によって、包括的な東京の議会像をその始動期について提供するものである。現在の東京にも受け継がれた首都かつ大都市としての性格をふまえて、同地の議会の始点を検討した本研究は、日本の首都、都市、または地方における、議会政治や政党政治の歴史的性格についての理解を深めることに資するだろう。
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