研究課題/領域番号 |
20K13186
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
山本 春奈 大谷大学, 真宗総合研究所, 研究員 (00844359)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 起請文 / 神仏 / 勧請神 / 武家 / 寺社 / 戦国大名 / 寺院 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、起請文(誓約事項およびその違反時に神仏からの罰を受ける旨を記した文書)に記載された複数の神仏(勧請神)が、どのように選択・配列されていたのかについて、梵天・帝釈や「日本国中大小神祇」といった文言、八幡・天満などの日本の主要神から明らかにする。事例として戦国大名の毛利・島津氏および同時期の東寺で作成された起請文を取り上げる。そこから戦国期の人々が誓約に神仏の存在を必要とした社会的・思想的背景を読み解いていく。
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研究成果の概要 |
誓約事項に続き、その違反時に神仏罰を受ける旨を複数の神仏名(勧請神)を伴って記載した起請文について、勧請神がどのような基準で選択・配列されていたのかを明らかにするため、本研究では、梵天・帝釈や「日本国中大小神祇」といった文言、八幡大菩薩や天満大自在天神などの日本の主要な神仏を中心に、勧請神の起請文への記載状況を整理・分析した。その成果として、中世を通じて日本全国で発給された起請文を収集し、データベース化するとともに、このうち中世後期の事例を一覧にして公開した。これにより、これまで地域や家単位など、個別的な特徴しか掴めなかった中世後期の起請文について、その全体像の把握が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
起請文はこれまで、社会史や思想史、法制史など様々な分野で取り上げられてきたものの、いまだに勧請神の選択・配列基準、勧請神全体の構造などについての統一的な見解が示されていない。とくに中世後期の起請文は、地域や家、寺社単位などで個別に研究が進められてきた。本研究の成果は、これらの個別的研究における基礎的研究として位置づけられる。また、具体的な勧請神の選択・配列基準などが明らかになることで、当時の誓約の場面における神仏の機能が明らかになり、神仏に対する畏敬の念が希薄化するとされてきた戦国期の時代的評価の見直しにも繋がると考える。
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