研究課題/領域番号 |
20K13192
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館 |
研究代表者 |
佐藤 稜介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, アソシエイトフェロー (90820027)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 室町幕府 / 権門寺院 / 醍醐寺 / 三宝院持厳 / 幕府奉行人 / 狩野内膳 / 家原寺縁起 / 奉行人 / 戦国期 / 宗教秩序 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦国期の権門寺院を取り巻く宗教秩序の復元を通して中世から近世にかけての権門寺院を総体的・連続的に把握し、その成果を以て戦国期における宗教史研究の発展を目指すものである。戦国期の宗教史研究は、一向宗・法華宗などの宗派史研究が中心であり、中世宗教史の要とされた権門寺院を顧みる視点に極めて乏しい。しかしながら、権門寺院の多くは戦国期の社会的な動揺を乗り越え、近世社会においても宗教勢力の中心として国家的に編成されており、前後の時代との連続性の中でこれらの活動を捉える必要がある。以上の問題関心のもと、本研究では、室町幕府との関係を軸に据えながら、戦国期における宗教秩序の解明を進める。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、戦国期の権門寺院を取り巻く情勢を検討し、中世から近世にかけての権門寺院の姿を連続的に把握することを目的とする。 初年度は、新型コロナウイルス感染症流行拡大に伴い、所属機関外における調査が大幅に制約され、また、2年度目の途中には、研究代表者が科学研究費補助金取扱規程に定める研究機関外に転出したことに伴って、本研究課題自体が廃止された。したがって、当初に予定していた調査・研究及び成果の公表を十分に果たし得なかったことをはじめに断るものである。 本課題の研究期間においては、上述の理由により、主に既刊・既公表の史料や所属機関管理の物品を用いて研究活動を進めた。初年度では、中世を代表する権門寺院のひとつである京都・醍醐寺を対象とし、室町幕府との政治的・宗教的な関係性を検討した。その成果として、「三宝院持厳考」(『鹿園雑集』第22号)を公表している。あわせて、大阪・家原寺所蔵の古文書(所属機関寄託)を分析し、その成果も同様に「家原寺縁起附属文書一巻について」(『鹿園雑集』第23号)として公表した。また、権門寺院と室町幕府との直接的な仲介者である室町幕府奉行人に関する分析を経済基盤という観点から行い、その成果を「戦国期幕府奉行人の経済基盤」(元木泰雄編『日本中世の政治と制度』吉川弘文館、所収)として公刊した。 最終年度(2年度目)においては、分析の対象とする寺院を拡大させ、先行研究と既刊資料の収集・整理を進めたが、研究課題の廃止時点においては、新たな成果として公表できていない。これらの研究内容に基づく成果の公表は、今後の課題として認識している。
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