研究課題/領域番号 |
20K13205
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
石野 智大 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (00770968)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 唐朝 / 地方行政 / 村落制度 / 雑任 / 律令 / 石刻史料 / 唐 / 地方行政制度 / 基層社会 / 村落社会 / 戸籍制度 / 身分制度 / 出土文字史料 / 領域支配 / 州県制 / 郷里制 / 坊村制 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、唐代の地方行政制度や村落制度の内部構成を究明し、それらを含む地方支配制度の枠組みがどのようなものであったかを、当時の地方官人や雑任などの記録を多く伝える石刻題記を用いて考察する。従来注目されてきた地方官人のみならず、雑任、胥吏、村落内責任者を含めた構成員の内訳・役割・序列を明確にし、その背後にある彼らの多様な結びつきを解き明かしつつ、唐代地方支配制度の実態を描き出すことを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、地方官人や雑任などの記録を多く伝える石刻題記の整理と分析を中心に据えて、唐代の地方行政制度や村落制度の内部構成を究明しつつ、それらを含む地方支配制度の枠組みについて分析した。結果として、唐代の地方支配制度の枠組みがより明確になるとともに、その内部における地方行政制度と村落制度の連動性が明確に浮かび上がってきた。また、これらの検討を通して、当時の基層社会における人的結合の制度的背景が明らかになったことも重要な成果として挙げられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
広範な領域を持つ前近代中国の王朝支配を考えるうえでは、中央の政策的意向や法制的枠組みにとどまらず、その支配の場であり、人びとの生活の場でもあった基層社会に目を向ける必要がある。しかし、史料的な制約なども影響して、唐代史研究においては当分野の研究が十分に進展してこなかった。このようななか、本研究では従来注目されてこなかった石刻題記などを利用し、その新たな分析手法を提示しつつ、唐代地方支配制度の理解を前進させた。また、基層社会における人的結合の制度的背景を明らかにし得たことは、人的ネットワークが重視される中国社会の特質を考えることにも繋がる成果と言えよう。
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