研究課題/領域番号 |
20K13209
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
石原 聖子 (大知聖子) 名城大学, 理工学部, 准教授 (80650647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | テキストマイニング / 北魏 / 墓誌 / 石刻資料 / 感情史 / 社会集団 |
研究開始時の研究の概要 |
北朝墓誌には被葬者の官歴・事績等が記されるが、実はこの項目より、銘辞という韻文形式の文学的修辞に多くの文字数が使われている。本研究では、従来の歴史学研究において全くと言ってよいほど注意が払われてこなかった墓誌の銘辞部分を検討することにより、北朝墓誌の銘辞部分の用語法の社会集団ごとの偏差によって、悲しみを共有する多様な社会集団の存在を復元するとともに、その文化的影響関係を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は中国・北朝期(4~6世紀)の新しい出土資料である墓誌を使用し、墓誌の中で用いられる用語を分析し、心情を表現した用語に基づく社会集団の存在を復元することを目的とする。分析方法としてデジタルヒストリーの研究成果を活かし、墓誌のデータベース構築とテキストマイニング分析を行った。新たに収集した北魏墓誌については目録を発表した。本研究では特に墓誌の銘辞という韻文形式の文学的修辞部分における用語法に着目した。その結果、特徴語を使用する集団を復元し、さらには男女のジェンダーロール表現についても明らかにすることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、墓誌を利用した研究が進んでいるが、主に官歴や出身の部分に重点が置かれ、文献資料の内容補足や部分的修正にとどまっているという問題点がある。本研究はその限界を乗り越え、政治的集団とは異なった、文化を共有する社会集団を明らかにしようとするものである。 またジェンダーロール表現に着目することで、「なぜ東アジアにおいて女性が男性よりも不利になるジェンダー秩序が維持されてきたのか」という問いの下、歴史上社会規範に大きな変化が生じた北魏においてもなお男性の優位が維持され続けるシステムを解明に繋がる。
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