研究課題/領域番号 |
20K13211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
鍵和田 賢 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (70723716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 「宗教的寛容」概念の形成 / ヴェストファーレン講和条約における「宗教的寛容」 / 神聖ローマ帝国の宗派体制 / 宗派紛争 / 宗教的寛容 / 宗教政策 / 信教の自由と国家主権 / 宗教的マイノリティ / 宗教平和 / ヴェストファーレン条約 / 神聖ローマ帝国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年の欧米における排外主義の台頭に伴い表面化しつつある西欧近代的「宗教的寛容」の危機を背景として、歴史研究の立場から「宗教的寛容」の新たな歴史像を提示することを試みるものである。 具体的には、近代的「宗教的寛容」概念の理論的・実践的基盤とされる近世の宗派対立期を対象として、神聖ローマ帝国(現ドイツ)における「宗教的寛容」概念の生成・発展・変容を、法制度・法解釈の側面とその実地での運用の側面の双方から明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、近年の欧米社会における排外主義の台頭に伴い表面化しつつある西欧近代的な「宗教的寛容」の危機を背景として、近世ヨーロッパにおける「宗教的寛容」概念成立期の社会の分析を通じて、歴史研究の立場から「宗教的寛容」の新たな歴史像を提示することを目指したものである。 具体的には、ヴェストファーレン講和条約を取り上げ、同条約が担った「宗教的寛容」概念がどのように生れてきたのかを考察した。分析の結果、交渉過程では、「宗教的寛容」を指す複数の言語が並行して用いられており、それぞれが異なる意味を有していたこと、それらの中には近代的な「寛容」概念に近い意味のものも存在したことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義としては、ともすれば単線的な発展過程もしくは単純な断絶という構図で理解されてきた、近世の「宗教的寛容」概念と近代のそれとの関係について、より複雑な実態を指摘した点に求められる。また、「寛容」概念形成を巡る複雑なプロセスが、近世社会の実態としての宗派集団内の多様な個人のあり方、宗派間関係の多様な形態と連動して形成されてきた可能性について指摘した点についても、一定の意義を持つものと考える。 社会的意義としては、近世における「寛容」や「信仰の自由」を巡る議論が、現代の宗教と社会を巡る諸問題とも相通じる側面を有していたことから、それらの諸問題を考える際の素材になり得ると考える。
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