研究課題/領域番号 |
20K13218
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
|
研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
正木 慶介 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (00757172)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 近代イギリス / ホイッグ / トーリ / 政党政治 / 政治文化 / 公共圏 / 急進主義 / 二大政党政治 / 地域社会 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、リヴァプール、ニューカッスル、エディンバラの三都市における二大政党政治の展開に注目し、それを比較分析する。本研究により、地方トーリと地方ホイッグの主体的な政治運動のあり方を具体的に明らかにするとともに、両者を比較検討することで、当時の地域社会における二大政党政治の政治文化を解明する。
|
研究実績の概要 |
本研究課題は19世紀初頭イギリスの地域社会(主に都市)における二大政党政治の展開を、結社・アソシエーションや出版印刷物に表れた、政党指導者に対する「崇拝」(cult)という文化実践の観点から検討することを主な目的としている。令和5年度は国内で文献調査(主に電子史料と二次文献のリサーチ)を進めながら、単著の構成を練り直した。加えて、本研究完成に向けた基礎的作業として1832年の第一次選挙法改正問題を扱った論文を執筆するとともに(「『愛国王』ウィリアム四世と第一次選挙法改正」森原隆(編)『ヨーロッパの『統合』の再検討』(成文堂、2024年)所収、第12章、253-275頁)、本研究課題と関連した研究成果を共著論文として刊行した。 また、研究分担者として参加している、科学研究費助成事業「共和政の再検討:近代史の総合的再構築をめざして」(基盤研究A:代表者―中澤達哉・早稲田大学)の主催による国際ワークショップ(Oxford-Japan International Workshop 2024: European Jacobins and Republicanism)にて口頭報告を行った。報告タイトルは、'England Jacobins and the Monarchy'である。コメンテーターであるマーク・フィルプのほか、ジョアンナ・イニスやジョン・ロバートソン、ロバート・エヴァンズから本研究上の示唆を多く得ることができた。 (*刊行論文と、学会・研究会での口頭発表については、以下「10. 研究発表(令和5年度の研究成果)」を参照。)
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度は並行して取り組んでいる複数の研究に多くの時間を割いたため、本研究に十分取り組むことができなかった。令和6年度は本研究を作業の中心に据え、単著完成に向けて着実に研究を進めていく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度は大きく前期と後期に分けて研究を進める予定である。前期は、本研究が着目する政党指導者W・ピットとC・J・フォックスが、自身の選挙区(ケンブリッジ大学とウェストミンスタ)で死後いかに顕彰・表象されたのか、またその政治的実践上の意義はどのようなものであったのかを分析する。対して後期は、ピット崇拝とフォックス崇拝の実質的な開始点となる1806年において、両者の葬儀がどのように行われたのかを政治文化の観点から明らかにする。
|