研究課題/領域番号 |
20K13233
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福永 将大 九州大学, 総合研究博物館, 助教 (50847093)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 縄文時代 / 九州 / 縄文農耕論 / 生業 / 遺物組成 / 環境適応 |
研究開始時の研究の概要 |
九州縄文時代後晩期では、植物栽培活動開始に伴い、文化的・社会的諸変化が生じることが指摘されてきた。しかし、植物栽培の生業内での位置づけは十分に分かっておらず、狩猟・漁撈・採集・植物栽培の総合的分析に基づいた生業研究が必要である。 本研究では、九州縄文時代後晩期の大規模集落遺跡から出土した遺物を、未報告資料も含めて悉皆的に調査し、狩猟用具・漁撈用具・採集用具・植物栽培用具の構成や組成比を検討することで、九州縄文後晩期生業モデルを構築する。植物栽培という生業の一要素を重視してきた「九州縄文後晩期生業論」に再考を促し、当該期の文化的・社会的諸変化について、より正確な説明・理解を可能にすることを目指す。
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研究成果の概要 |
九州縄文後晩期の大規模集落遺跡から出土した遺物を、未報告資料も含めて悉皆的に調査し、狩猟・漁撈・採集・植物栽培用具の構成や組成比を把握することで、九州縄文後晩期生業モデルを構築した。具体的には、九州縄文後晩期における大規模集落遺跡の代名詞とも言える、福岡県所在のアミダ遺跡を主な対象として分析を行った。その結果、植物栽培という生業の一要素を重視してきた「九州縄文後晩期農耕論」に再考を促し、狩猟・漁撈・採集・植物栽培をバランスよく組み合わせて生業活動を行っていた九州縄文後晩期の状況を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大規模集落遺跡から出土した遺物は未報告のものが多く、注目度が高い植物栽培用具は比較的重点をおいて報告されるなど、公表データに偏りがあることも少なくない。本研究では、未報告資料も含めた遺跡出土遺物の悉皆的調査を実施したことで、極めて良好な分析データを得ることができた。その分析データに基づいて、学史的な研究課題である「九州縄文後晩期農耕論」について再評価し、九州縄文時代後晩期の居住・生業活動の実態の一端を解明できた点は、重要な学術的意義を有する。
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