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DNA配列解析による和紙繊維分析方法の開発-ITS領域の比較

研究課題

研究課題/領域番号 20K13245
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03060:文化財科学関連
研究機関東京藝術大学

研究代表者

田口 智子  東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90755472)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワード和紙 / DNA解析 / ITS領域 / 繊維分析 / 文化財
研究開始時の研究の概要

和紙が使用された文化財の保存・修復では、原料である植物の情報が必須となるが、経年劣化した資料や、複数の原料からなる和紙の繊維分析には熟練の技術が必要とされる。本研究の目的は、DNA塩基配列情報を用いた新たな和紙材料の同定方法を開発するために、和紙の代表的な原料についてDNA塩基配列を比較し、より客観的で簡便な和紙の繊維同定方法を開発することである。その際、各植物で特異的な配列を有する内部転写スペーサー領域(ITS領域)のDNA配列を比較することで、より精度の高い和紙の同定方法を確立することを目指す。

研究成果の概要

本研究の目的は、和紙及びその原料植物から簡便にDNAを抽出する方法を確立し、遺伝子情報を用いた新たな和紙材料の同定方法を開発することである。DNA抽出試薬 (関東化学)とPCR Master Mix (TOYOBO)を使用することにより、コウゾ、ミツマタ、ガンピの各植物及び和紙の各ゲノムを用いてInternal Transcribed Spacer(ITS)領域の塩基配列比較が可能となった。以上の結果から、ガンピ和紙の同定はITS領域のDNA配列を使用した簡便な識別方法が確立し、コウゾ及びミツマタについても、部分的な遺伝子配列から同定は可能であり、当初の研究目的はほぼ完遂できたと思われる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

和紙が使用された文化財の保存・修復では、原料である植物の情報が必須となる。しかし、従来のC染色液や光学顕微鏡を使用した繊維分析方法では、経年劣化した資料や複数の原料からなる和紙を同定することは難しい。そのため、現行の和紙同定法は、長年の経験に裏打ちされた熟練の技術が必要となり、一部の専門家や研究機関の判断に頼らざるをえない現状がある。本研究で得られた成果を発展させ、経年劣化した文化財への適用が可能となれば、非常に簡便かつ客観的に和紙材料が特定できるため、学術的・社会的意義は高いと考えられる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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