研究課題/領域番号 |
20K13280
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 (2022-2023) 大阪大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
久岡 加枝 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 外来研究員 (70867168)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アディゲ(チェルケス) / ポリフォニー(多声部合唱) / 叙事歌 / コーカサス戦争 / 伝統復興 / 民俗舞踊の舞台演目化 / トビリシ / アディゲ共和国 / アディゲ(チェルケス)人 / ジョージア(グルジア)人 / コーカサス / ナルト叙事詩 / レズギンカ / コーカサス地方 / 神話 / 英雄叙事詩 / 伝承歌謡 / 舞踊 / アディゲ人 / ジャンル / アディゲ(アドゥイゲ)人 / アディゲ(アドゥイゲ)共和国 / クラスノダール州 / コーカサス語族 / 音文化 / コーカサス諸語 / 民間伝承 / ガルモーニ / ジェンダー |
研究開始時の研究の概要 |
近年のロシアでは、アディゲ人をはじめとするコーカサス系諸民族の歌謡や舞踊が、若い世代の間で大衆的な人気を持つが、アディゲ人の歌謡や舞踊の担い手の活動を考察する本研究からは、ロシアにおけるマイノリティのアイデンティティと結びついた表演活動のあり方だけでなく、現代ロシアの若者文化の動向を明らかにすることが可能である。
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研究成果の概要 |
本研究では、コーカサス北西部のアディゲ(チェルケス)人の歌謡と舞踊を通じた共同体意識とジェンダー観について、アディゲ共和国におけるフィールド調査から考察した。ポストソ連期のアディゲ共和国の歌舞団では、トルコのディアスポラに伝わる舞踊が新たなレパートリーに取り入れられている。また、児童を対象とした公立の芸術学校では、20世紀以降の古い録音や楽譜をもとにコーカサス戦争をテーマとしたアディゲ語の古い歌謡が教えられ、民族の歴史を学ぶ機会が設けられている。ジョージアと比較した場合、アディゲ人には叙事歌が多く伝わること、さらにアディゲ人の多声的な歌謡において、東西間で形式の違いがみられる可能性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型コロナウイルス感染症とウクライナ戦争のため、アディゲ共和国で長期にわたる調査を実施することができなかった。しかしジョージアに渡航し、2022年のウクライナ戦争以降、ジョージアの人文学の研究者の間で、ソ連崩壊後の対ロ関係の悪化から失われつつあったアディゲを含む北コーカサス地域とのつながりを再び強化しようとする動きが生じている状況を明らかにすることができた。
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