研究課題/領域番号 |
20K13291
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
神本 秀爾 久留米大学, 文学部, 教授 (30732622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 葬送 / アフリカ系ディアスポラ / 視覚表現 / ジャマイカ / 奢侈化 / 土地 / 墓石 / 都市化 / 葬儀業者 / 宗教 / ポピュラー音楽 / 葬儀産業 / ポピュラー文化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、葬儀業者のかかわる葬儀が一般的になっているジャマイカ都市部において、どのように死者が悼まれているのか明らかにする。文献研究では、ジャマイカの都市政策や葬送に関連する法、消費性向を含む都市部住民のライフスタイルに関する文献、近隣の旧英領カリブ海世界の葬送に関する文献を読み込む。現地調査では、葬儀業者の実態の把握、葬儀を含む葬送の一般的な傾向と多様性の把握、死者と生者の関係の把握を進める。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、葬儀業者のかかわる葬儀が一般的になっているジャマイカ都市部(首都キングストンおよびスパニッシュ・タウン)において、どのように死者が悼まれているのか明らかにすることであった。本研究は文献研究と現地調査で得られた資料の分析をおこなった。文献研究では、ジャマイカを含むアフリカ系ディアスポラの葬送の歴史や現状に関するものを中心的に読み込んだ。2022年度と2023年度に実施した現地調査では葬儀業者の実態や流行の墓の形態などに関する資料を主に収集した。これまでに公開できている研究成果では、SNSに代表される視覚重視の傾向が近年の葬送の変容に大きな影響を与えていることを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大西洋奴隷貿易の「被害者」であった奴隷およびその子孫の葬送について、カリブ海地域では考古学的研究を含めほとんど記録の蓄積が進んでいなかった。本研究の社会的意義は同時代的な状況を資料として整理し日本語だけでなく英語でも発表した点にある。本研究の学術的意義は、ジャマイカ黒人の人種的アイデンティティ(黒人性)に関する文化人類学的・社会学的議論に葬送の事例を通じての貢献をおこなうことができた点にある。
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