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受罰主体拡張法理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13352
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分05050:刑事法学関連
研究機関清和大学

研究代表者

小野上 真也  清和大学, 法学部, 准教授 (70468859)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード共犯体系 / 統一的正犯体系 / 従犯 / 援助正犯 / 幇助行為 / 共犯の処罰根拠 / 共同正犯 / 法人処罰 / 共犯論 / 法人処罰論 / AIをめぐる刑事規制 / 経済刑法 / AIをめぐる刑事規制
研究開始時の研究の概要

本研究では、単独・直接の違法行為者でない自然人に対し処罰を拡張し得る法的根拠を、共犯論・法人処罰論、とくに①従犯固有の処罰根拠、②法人処罰論における過失推定説の分析から導出し、刑罰を科される主体を拡張する法理(受罰主体拡張法理)として理論化する。これらを統一的視点の下で再構成するところに、本研究の新規性・独自性がある。現在、AIをめぐる刑事規制に関し、単独かつ直接に違法性を基礎づけるのでない自然人に対する刑事規制のあり方も議論されているといえることから、受罰主体拡張法理として得られる成果を、最終的にこの議論に援用し、処罰可能な場面と処罰を限定すべき場面の明確化を図りたい。

研究成果の概要

本研究課題では、主に、従犯(幇助犯)がなぜ処罰されるのかにつき、①限縮的正犯概念と統一的正犯体系という2つの共犯立法モデルの対比から幇助犯の間接惹起類型の性質を導出し、②幇助行為の特定にあたり、幇助行為が正犯によりいかに受容されたかを重視する必要がある、③(正犯同様)幇助行為者自身も、具体的な時期・規模で具体化された結果を不良変更したことが従犯の処罰根拠となる、との知見を得た。法人処罰の根拠としての過失の意義も検討したが、その公表については今後に委ねることとした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

従犯の意義に関し判例・通説が採る促進関係説の論理からは、結果の現実の間接惹起がなく、その危険が認められるにとどまる場合でも従犯として処罰されるおそれが生じる。これに対し、本研究によって精緻化した結果の不良変更という基準により、間接惹起の危険では処罰根拠として充分でないことを明晰化でき、また、処罰されるべき従犯の範囲を精確に基礎づけることができると考えられる。また、この考えは、限縮的正犯概念と統一的正犯体系の違いによらず妥当するとの知見を得た。これらの点に、本研究課題の学術的・社会的意義を見出し得る。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 幇助の処罰根拠としての因果性2023

    • 著者名/発表者名
      小野上真也
    • 学会等名
      日本刑法学会第101回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 幇助行為の特定2021

    • 著者名/発表者名
      小野上 真也
    • 学会等名
      早稲田大学刑事法学研究会(第113回)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 「援助正犯概念と従犯概念の比較分析」山口厚ほか編『高橋則夫先生古稀祝賀論文集 上巻』2022

    • 著者名/発表者名
      小野上 真也
    • 出版者
      成文堂
    • ISBN
      9784792353520
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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