研究課題/領域番号 |
20K13386
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分05070:新領域法学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
王 威シ 早稲田大学, 法学学術院, その他(招聘研究員) (40839552)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | ゲートキーパー / 競争法 / 経済法 / プラットフォーム / 私的独占 / 不公正な取引方法 |
研究開始時の研究の概要 |
競争法の観点から、デジタルプラットフォーム企業の反競争的な単独行為(私的独占及び不公正な取引方法)を迅速かつ的確に規制するアプローチを検討する。具体的には、 ①デジタルプラットフォームの技術的特性と産業実態に即して、実体要件・規制手続・域外適用の面からデジタルプラットフォーム企業規制のあり方を検討する。 ②デジタルプラットフォーム企業の単独行為規制について、諸外国の判例・学説に鑑み、日本独占禁止法の特徴とそれに基づく解釈論は十分であるか否かを検討する。 ③中国電子商取引法をはじめとする世界中の立法を検討し、デジタルプラットフォーム企業規制に関する新規立法の必要性とあり方を探る。
|
研究実績の概要 |
2023年度に、書籍『デジタル・エコシステムをめぐる法的視座』(土田和博等、2024年3月、日本評論社)において「「寛容で慎重」から「常態化監督管理」へ——中国プラットフォーム規制姿勢の転換」を執筆して中国プラットフォーム規制を論じた。 また、EUプラットフォーム規制の新しい法案について、論文「EUデジタル市場法の論点と示唆」(2023年7月、『情報法制研究』第13号)を発表した。 学会発表等について、「「常態化監督管理」へ―中国独禁法規制スタンスの再転換―」、2023年5月、公正取引委員会競争政策研究センターCPRCセミナー(オンライン)、「デジタルプラットフォーム事前規制アプローチへの日中対応」、2023年8月、公正取引委員会競争政策研究センターCPRCワークショップ(オンライン)、「生成 AI の競争法問題とプラットフォーム事前規制」、2023年12月、情報ネットワーク法学会第23回研究大会(東京・明治大学)などが挙げられる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度において、本研究はプラットフォーム企業規制最新の動向(とくにEUと中国)をフォローできており、EUデジタル市場法と中国の規制方針転換を検討する成果を発表した。また、生成AIの普及に応じてプラットフォーム規制と生成AIとの関係も検討開始した。さらに、コロナの影響で実現できなかった海外ヒアリングも実施し、中国で研究者・実務家の意見を聴取した。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年4月に、日本政府は競争環境の整備を行うための「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案」を閣議で決定した。当該法案はEUデジタル市場法をモデルにしたものとみられており、本研究の重点的な研究対象になる。そのため、今年度ではEU、中国、アメリカの動向をまとめた上で、日本の新しい法案の執行などに存在する課題を明確にしたいと考える。
|