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オーラルヒストリーのデータ分析:英領インド分割の個人レベルでの影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K13401
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分06010:政治学関連
研究機関独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 (2021-2023)
大阪大学 (2020)

研究代表者

菊田 恭輔  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターアフリカ研究グループ, 研究員 (70865196)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードオーラルヒストリー / 紛争 / インド / インド分割 / 歴史記憶 / データ分析 / 印パ分割
研究開始時の研究の概要

本研究では1947年の英領インドの分割およびそれに伴う印パ独立が人々の移動、暴力行為、そしてその後の生活に与えた影響を分析する。脱植民地化後の国家建設が人々の生活に大きな影響を与えたことは論じられてきたが、先行研究は人々への個人レベルでの影響を分析できていなかった。本研究ではこの問題を解決するため、「オーラルヒストリー」「テキスト分析」「因果推論」の三者を組み合わせた研究を世界で初めて行う。8,000人以上のオーラルヒストリーを記録した1947 Partition Archiveにテキスト分析を適用し、データを構築する。その上で、地理的回帰不連続という統計手法を用いて印パ分割の影響を分析する。

研究実績の概要

前年度は、1947年のインド分割、特にブンジャブ州とベンガル州の境界(いわゆるラドクリフ・ライン)が宗教的暴力や就業、結婚、家庭環境にどのような影響を与えたのか分析した。しかし、あまり有意な結果は得られず、また信頼区間が大きいため、効果がないとも言い切れない。また、性別や宗教、地域別に分析した場合も、同じような結果となった。ラドクリフ・ラインだけでなく全ての境界内外で比較を行うと、有意な差が見られるものの、ラドクリフ・ライン以外の境界は、植民地期およびそれ以前の王国の境界を反映している事が多く、因果推論上の問題が残る。
そこで、当該年度では、1947 Archiveで最近更新されたデータを取り込み、テキストデータの分類についてもより精緻化するようにした。具体的には、テキストを分類する際のトレーニングデータの量を増やし、使用するモデルについても変更を加えた。また、宗教的暴力や就業、結婚、家庭環境といった客観的な体験でなく、回答者の主観的な歴史記憶(具体的には、インド分割をポジティブあるいはネガティブなものとして捉えているか)に対する影響を分析するようにした。結果、「たまたま」インドあるいはパキスタンに居住することになったことにより、インド分割の捉え方が真逆であることが分かった。インドの居住者は分割を負の遺産と捉える傾向があるのに対し、パキスタンの居住者は分割をパキスタン独立のポジティブな変化と捉える傾向があることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

前年度の分析がうまくいかなかったこと、および分析計画を大幅に修正したことから、遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

一年延長したことから、次年度が最終年となる。どうにか論文にまとめ、学術誌に投稿・公刊できるようにスピード感を持って進めたい。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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