研究課題/領域番号 |
20K13417
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
小伊藤 優子 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 高速炉・新型炉研究開発部門 戦略・計画室, 技術・技能職 (80827080)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 意思決定 / ベイジアンネットワークモデル / 原子力 / エネルギー / 安全保障 / 高速炉・新型炉 / 政策過程 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、日本や米国等の旧西側諸国において単独での高速炉研究開発が困難となり、多国間協力に重点が置かれつつある。その背景には安全コストの増加がある。他方で、ロシアや中国といった旧東側諸国は安全コストを抑制し、2030年頃の実用化を予定している。 このように高速炉開発をめぐる優位性の逆転が予見される状況下においては、極めて高度な政治的決断が要求されるにも関わらず、政治学の観点から検証されてこなかった。 そこで本研究では、高速炉開発に関する意思決定の態様を視覚的且つ定量的に捉えるため、ベイジアンネットワークを用いたモデル化を試みる。これにより、異なる政策との関係性も包括的に捉えることが可能になるであろう。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、エネルギー政策と日米安保体制という2つの観点から高速炉開発に関する意思決定の過程を、ベイジアンネットワークを用いることで包括的且つ視覚的に捉えるモデルを構築することにある。 令和4年度は、原子力科学技術研究開発に携わる技術者(約1,600人)の意思決定データ分析に留まった。当初計画においては、海外の技術者や外務省の実務担当者、国会の外交・防衛委員会に所属する国会議員等の意思決定データの収集及びもんじゅ建設に携わった当事者や日米安保体制に関する専門家と協力した意思決定要因の相関関係の分析を予定していたが、令和2年度から続く新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、実施することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和4年度も、令和2年度から続く、新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、意思決定データの収集に遅れが生じている。特に、外務省の実務担当者や国会の外交・防衛委員会に所属する国会議員を対象とした意思決定データの収集に遅れが生じている。また、研究協力者のオンライン会議環境が整備されておらず、もんじゅ建設の政策過程に携わった当事者と日米安保体制の政策過程研究に取り組む専門家が一堂に会する会合を実施できなかったため、意思決定要因の整理や因果関係の分析、条件付確率の推定ができなかった。これらのことから、全体としては遅れていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
起因事象が異なる意思決定の過程を包括的且つ視覚的に捉えるモデルの構築を達成するため、外務省の実務担当者や国会の外交・防衛委員会に所属する国会議員を対象とした意思決定データの収集と、高速炉開発の政策過程に携わった当事者と日米安保体制に関する政策過程の研究に取り組む専門家・学識者等の研究協力者が一堂に会して、意思決定要因の整理や因果関係の分析及び条件付き確率を推定する等の調査・分析を予定している。政府や自治体及び所属機関の方針に従い、十分な感染防止策を講じた上で実施する。
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