研究課題/領域番号 |
20K13452
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
糟谷 祐介 神戸大学, 経済学研究科, 講師 (20792419)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マーケットデザイン / 制度設計論 / 学校選択制 / いじめ / 教育経済学 / マッチング / 制度設計 / 納得基準 / 反厚生主義 / 経済学方法論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、学校内いじめに取り組む制度設計の在り方を理論・方法論の両観点から探究する。第一に、「いじめ加害者と被害者をできる限り別々の学校に進学させる」学校選択制を理論的に構築する。第二に、「いじめに取り組み、問題を隠さず報告することを促す」学校/教員評価制を理論的に構築し、学校選択制に接続させる。第三に、いじめという捉え難い現象を敢えて数理モデル化するこれらの試みと並行して、モデル分析の意義について方法論的に再考する。いじめに対する経済理論的アプローチの第一歩であり、今後の発展が見込まれる。
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研究成果の概要 |
いじめに取り組む学校選択制に関する研究を進め、6本の論文をまとめ上げ、うち4本を査読付き国際ジャーナルに掲載した。掲載済みの4本はいずれもいじめに取り組む学校選択制の姿形を見極める為の基礎理論的成果に関わる物である。またより踏み込んだ議論をした2本の未公刊論文では、いじめ問題の有無に関わらず学校選択制が満たすべき基礎的性質を規範的に再評価した上で、それらの性質を満たすいじめに取り組む学校選択制の具体的な候補を絞って提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来は心理学・社会学等の範疇で議論されてきた教育現場におけるいじめの問題に、経済理論的に取り組む道筋を示したことが最大の意義である。学校選択制や教員評価制のみならず、今後様々な制度の設計を通して、経済学的にいじめの問題に対処することが期待される。 また、従来は「一緒に入学する同級生の顔ぶれを気にしない」という仮定の下に議論されていた学校選択制に関して、「いじめっ子といじめられっ子を別々の学校に入学させる」という制約を通して、より望ましい制度を設計する道筋を示したことも本研究の意義である。
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