研究課題/領域番号 |
20K13457
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 上智大学 (2024) 成蹊大学 (2022) 早稲田大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
橋立 洋祐 上智大学, 経済学部, 助教 (20835574)
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研究期間 (年度) |
2024-01-17 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 選好構造 / 情報構造 / 公理化 / 実験経済学 / Rational Inattention / Belief-Based Utility |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,公理的手法を用いて,意思決定において情報が果たす役割をより深く理解することを目的としている.情報の取捨選択の過程を明示的にモデル化し,それを用いて意思決定者の情報に対する態度 (情報収集性/情報回避性) がもたらす不確実性回避的行動,向社会的行動,試行錯誤的行動といった行動が生じる要因を明らかにし,現実の人間行動のより良い理解を得る.
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研究実績の概要 |
本研究は,公理的手法を用いて,意思決定において情報が果たす役割をより深く理解することを目的としている.情報の取捨選択の過程を明示的にモデル化し,それを用いて意思決定者の情報に対する態度 (情報収集性/情報回避性) がもたらす不確実性回避的行動,向社会的行動,試行錯誤的行動といった行動が生じる要因を明らかにし,現実の人間行動のより良い理解を得る. 初年度は,本研究の土台となる理論構築の準備に従事し,2年目以降も引き続き分析を進めた.3年目は,理論構築を試み,加えて具体的な経済意思決定研究を進めた. まず,不確実性下の意思決定について,理論として preferences for randomization のモデルについて分析を進めた.本研究では randomization のコストを捉えることで,近年のエビデンスと整合的なモデルを提案し,既存研究からの発展を試みる.応用研究として,株式市場等でみられる market participation puzzle に関する分析を進めた.本研究では,その現象を説明するモデルを構築するだけではなく,政策的な含意を提示できるような枠組みを提案することを目的としている.そのため,不確実性と情報の関係を明示的に取り扱うことができる構造をセットアップし,分析を進めた. 次に,向社会的行動を分析する社会的選好の研究について,メニュー上の選好の枠組みを用いて理論を検証する実験について研究成果を報告し,論文にまとめる段階に入った. 最後に,多属性意思決定について,選択肢の属性上のウェイトと属性情報の取捨選択の問題について理論分析を進めている.選好逆転現象として知られる魅力効果や妥協効果と属性情報の選択問題の関係を精査し,選好逆転現象が生じるメカニズムについて深い理解を得るべく,引き続き分析を進める.
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