研究課題/領域番号 |
20K13502
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
石坂 貴美 関東学院大学, 経済学部, 准教授 (60804606)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | バングラデシュ / 農村調査 / 世帯調査 / 国際開発 / 農村経済 / 貧困削減 / セーフティ・ネット |
研究開始時の研究の概要 |
バングラデシュは安定した経済成長を続け、貧困率も大きく改善しているが、都市と農村の経済格差や後進地域の経済成長が残された課題となっている。本研究では、バングラデシュ農村部から、先進地域のムスリム、後進地域のムスリムおよび少数民族の3つの集団を取り上げ、家計簿調査を行う。世帯レベルの日々の細かいお金のやり取り(収入、消費、貯蓄、投資、贈与など)に関する経済行動を明らかにするとともに、3つの集団の差異を分析する。これらのデータは、長期にわたり研究を継続する貧困削減に向けたセーフティ・ネット構築に関する基礎的データとなる。
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研究実績の概要 |
本研究は、バングラデシュの貧困削減解決に向け都市に比べ経済発展の遅れている農村部にフォーカスをあて、ダッカ近の先進地域のムスリム、西部地区の後 進地域のムスリムおよび少数民族の3つの集団を取り上げ、家計簿調査の実施を通じて、世帯レベルの日々の細かいお金の動きから経済行動の差異をあきらかにしたうえで、それぞれに適するセーフティ・ネット構築のための基礎的データの収集と分析を行おうことを目的としている。 初年度にダッカ大学の現地協力者に調査業務を委託し、西部の2つの農村における悉皆調査を実施し、ムスリム世帯335世帯、少数民族世帯152帯、合計487世帯のサンプルから世帯の社会経済に関するデータを収集した。本年度は、そのデータの整理・分析を継続しているが、データを分析するにあたり、新たに追加調査項目が必要となり、現地協力者と打ち合わせ調査計画を作成し、再度調査業務を委託する運びとなった。 昨年も現地の新型コロナウィルス感染症の影響により、海外出張ができず、また、現地の状況も悪化したため現地委託調査の実施は延期された。 今年度は、海外出張を実施し、現地研究調査協力者と連携し、追加の調査を実施した。追加の調査データを入手し、悉皆調査のデータと合わせ、データ分析に向けた、データの整理を開始した。 また、他大学の共同研究とともに、農村からの多くの人々が海外就労者として海外で就労している状況に関して、とりわけ女性にフォーカスを当て、バングラデシュ国家統計局の家計調査データを用いて分析を行い、論文を執筆した。さらに、開発学を学ぶを初学者向けの書籍において、本研究の現地におけるセーフティ・ネットの一つであるマイクロ・ファイナンスに関連する事項として、その概要と事例をまとめて広く伝える執筆活動を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
悉皆調査を実施後、データ分析を行うにあたり、追加のデータが必要となったが、コロナウィルス感染症による海外渡航の規制などにより、十分に海外出張をする機関を確保することが叶わず、現地調査協力者と協議をして、追加データの収集の準備を行い、データを協力者に収集していただいた。このため悉皆調査の本格的なデータ分析の実施が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、悉皆調査と追加調査のデータを合わせて、本格的なデータの分析を進めて論文を執筆する。これらの調査の結果を基に、家計簿調査の調査研究を進めることになるが、研究を開始してから、新型コロナウィルス感染症の影響で現地調査が2年間実施することができず、進捗が遅れているため、研究機関の延長も含めて、調査の推進方法を模索しながら、研究を進める。
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