研究課題/領域番号 |
20K13505
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
澤田 有希子 龍谷大学, 経済学部, 講師 (50822227)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地域貿易協定 / 特許引用 / スピルオーバー / TFP / R&D / 国際貿易 |
研究開始時の研究の概要 |
近年では関税のみならず投資に関する項目が協定に含まれる「深い」地域貿易協定(RTA)が多く存在していることから、本研究ではこれらの効果を考慮した上で、国家間の潜在的な技術レベル、労働者の能力や投資の法制度の違いを考慮した貿易モデルを構築し、RTAが締結されることで各企業の技術投資活動にどのような影響を与えるかを理論的に明らかにする。さらに国家間での取引の拡大により知識や技術が波及することを考慮し、各国のR&D投資やTFP水準に関係するデータを用いて国際技術伝播がRTAの締結によりどの程度もたらされたかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
当該年度は以下の2つの研究課題について取り組んだ。 1つ目は地域貿易協定(RTA)を結ぶことによるパートナー国や非パートナー国間の知識のスピルオーバーへの影響について、理論モデルを構築し、RTAがもたらすパートナー国と非パートナー国との間の知識のスピルオーバーについてその違いが生まれるメカニズムを明らかにした。貿易協定の締結により、各国の賃金、物価水準、各企業の知識ストックの選択への影響を通じて国際間の知識のスピルオーバーにどの程度影響を与えるのかについて詳細な分析を行った。 2つ目はここまでの研究期間で行った研究課題をもとに、知的財産や投資などのルールが盛り込まれた「深い」RTAの締結の知識のスピルオーバーにもたらす効果について分析を行った。1995年から2017年の期間において、45の経済体を対象として、地域貿易協定(RTA)のパートナーと非パートナーからの異なる国際的な研究開発(R&D)の影響に関して分析を行い、サービスをカバーするRTAが国際的なR&Dの影響にとって特に重要であり、深いRTAは浅いものよりも影響を促進する傾向にあることが示された。また、開発途上国は、深いRTAのパートナーの数を増やすことでR&Dの影響を受けることができる可能性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の研究課題目標として掲げていた大きな課題についてはクリアしているため。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度の研究結果について、論文の改訂を行い学術誌への掲載を目指すとともに、深いRTAの効果に関して最近拡充されたデータベースを用いながら、より詳細な分析ができないかについて試みる。
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