研究課題/領域番号 |
20K13518
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
|
研究機関 | 東京経済大学 (2021-2022) 早稲田大学 (2020) |
研究代表者 |
姜 哲敏 東京経済大学, 経済学部, 講師 (40818944)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 花粉 / 出生時体重 / 大気環境 / ディーゼル車 / 地価 / 黄砂 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、越境大気汚染の黄砂に注目し、環境問題・環境政策が人的資本の形成に与える影響を推定し、その経済的価値を評価する。具体的には、黄砂の発生メカニズムにおける時空間的な異質性を自然実験と捉え、【テーマ①】黄砂の飛来が子どもの健康と学力に与える影響を推定する。また【テーマ②】黄砂の飛来と住宅価格との関係を調べることで、環境問題がもたらす経済的損失を評価する。最後に【テーマ③】黄砂警報の導入・発令によって子どもの健康と学力がどれくらい改善されたかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、環境問題が人的資本の蓄積(主に子どもの健康)に与える影響を推定することである。 本年度は、「花粉の飛散と出生アウトカムとの関係」という新しい研究に着手した。分析のために、環境省花粉予測システム(http://kafun.taiki.go.jp/)より全国約120観測所における花粉濃度の観測データを入手し、観測所レベルのパネルデータを整備した。その後、観測所の所在地(市区町村)及び観測月をキー変数として人口動態調査の出生票と突合し、花粉濃度と出生時体重との関係を推定した。推定結果、花粉濃度の1標準偏差増加により、出生時体重が約15グラム減少することが分かった。また、妊娠期間別に推定を行ったところ、妊娠初期の1~3か月において最も影響が大きいことが分かった。 今後は、早産リスクや妊娠週数、低出生体重児(出生時体重2500グラム未満)の確率など、様々なアウトカムに対する効果を推定する計画である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本来の研究テーマが複数の研究に広がり、新しい研究に着手することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
黄砂が韓国の子どもの健康に与える影響について現在も分析中である。この結果をまとめ、学会等で報告を行う。
|