研究課題/領域番号 |
20K13535
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 立命館大学 (2023) 立命館アジア太平洋大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
笵 鵬達 立命館大学, 経営学部, 准教授 (60847391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 女性取締役 / サスティナビリティ / 二酸化炭素の削減 / 社外取締役 / 機関投資家 / 女性役員 / ESG / 二酸化炭素 / 三方よし / ダイバーシティ / カーボンニュートラル / 二酸化炭素の排出 / 女性活用 / CSR / 投資家の関心 / 企業価値の増大 / なでしこ銘柄 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、女性活用は企業価値増大に寄与できるとすれば、その要因にどのようなものがあるかを、なでしこ銘柄及び新規株式公開企業を中心に分析することにより明らかにすることである。世界的には,近年女性管理職の登用がダイバーシティ経営のために推進されている。女性の活躍できる社会は重要であるが、すべての企業に同じ目標を課すべきかどうかは慎重に判断する必要があると思われる。なぜなら、女性役員の登用によって、企業価値が高まるかどうか、確定的な知見はまだ得られていない。そのため、本研究は異なる成長ステージの企業をそれぞれ検証し、女性活用の効果を究明しようとするものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、日本の企業の取締役会における性別多様性が、特に二酸化炭素排出量という環境パフォーマンスにどのように影響を与えるかを検討しました。分析結果、女性が外部取締役として在籍する企業は、二酸化炭素排出量が有意に低下することが確認されました。一方で、女性内部取締役の影響は限定的であり、その効果は顕著ではありませんでした。さらに、CEOの強い権力や、社内取締役が中心となる伝統的な企業文化が存在する環境では、女性取締役の環境改善への貢献が抑制される可能性が示されました。この研究は、性別多様性が企業の持続可能性に積極的に貢献するための条件を明らかにし、それを促進する方策の検討に資するものです。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、2015年および2021年の企業統治コード改訂後、日本の企業における取締役会の独立性と多様性がどのように強化され、それが環境パフォーマンス、特に二酸化炭素排出量にどのような影響を与えるかを分析しました。分析結果、特に女性外部取締役が増えることで企業の環境パフォーマンスが向上することが確認されましたが、CEOの強い権力を持つ企業や内部取締役が主流の企業ではその効果が制限される傾向にあります。これらの調査結果は、女性取締役が持続可能な企業戦略と環境改善に実質的な影響を及ぼすためには、適切なガバナンス構造が必要であることを示唆しています。
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