研究課題/領域番号 |
20K13556
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
牧野 恵美 広島大学, 学術・社会連携室, 准教授 (90706962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アントレプレナーシップ / アトツギベンチャー / エフェクチュエーション / ファミリービジネス / 組織開発 / 事業創造 / イノベーション / 対話型組織開発 / 事業承継 / 社会システム / アプリシアティブインクワイアリー / 社会システム論 |
研究開始時の研究の概要 |
地方創生の切り札として最近注目を集めているのが「アトツギベンチャー」である。事業承継をする後継ぎ経営者が、ベンチャー的な手法で会社のV字転換をはかる、ベンチャー型事業承継のことだ。本研究では様々なレガシー(遺産)を抱える企業が、起業家的企業に変革する過程をモデル化することを目指す。博士研究では対話型組織開発(OD)の手法で変革をとげた米国のアトツギベンチャーの事例を取り上げたが、本研究では新たにエフェクチュエーション理論に基づき分析してプロセスモデルを構築する。さらに国内で経営刷新を目指す中小企業を対象に特殊なワークショップを実施し、日本のファミリービジネスに適用可能な変革モデルを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では組織開発(OD)の手法の一つであるappreciative inquiry summitという変革プロセスを参考に、ファミリービジネスで起業家的な活動を推進するプロセスについて検討した。事業承継型ベンチャー(アトツギベンチャー)の育成が、通常のスタートアップ育成や大企業の変革と何が違うかを一部、明らかにした。若い世代が事業承継するという前提から、学生のイノベーション創発プロセスに着目し、低レベルなプロトタイプでもいいから早くつくり見せることの重要性がわかった。このほか、ファミリービジネスで重視される社会情緒的資産の要素が、アトツギベンチャー育成事業で欠けていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
事業承継型ベンチャー(アトツギベンチャー)の育成は、地域経済の活性化につながるとして注目を集めている。ゼロから始めるスタートアップとは文脈が異なり、急成長型スタートアップのアクセラレーションプログラムから応用できる点と、そうでない点を一部、明らかにした。MVPには遠く及ばない、解像度が低いプロトタイプづくりの重要性と、社会的情緒資産の価値向上を視野に入れることが必要である。
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