研究課題/領域番号 |
20K13569
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 青山学院大学 (2023) 神奈川大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
灘山 直人 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (30803936)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 海外子会社マネジメント / 撤退 / 多国籍企業 / 海外市場からの撤退 / 海外子会社の撤退 / ディスコース分析 / 海外子会社マネジャーの反応 |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル化が進んだ現代では多くの企業が海外展開し、海外子会社を設置して活動を行っている。海外子会社を設置したとしても必ずしも期待通りの成果を得られるわけではなく、結果としては撤退するケースも多い。この撤退は多くの場合において本社による全社的な視点での意思決定であるが、この決定を受けた海外子会社マネジャーの心境は複雑であろう。彼らがその市場にて競争優位を築くべく実践してきた戦略的行動は途中で中断され、さらには共に働いたローカル社員の解雇を含む撤退業務に取り掛からねばならない。本研究はこの点に着目し、海外子会社の撤退について、子会社マネジャーの反応につき分析を行っていく。
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研究成果の概要 |
本事業の成果として、以下4点が挙げられる。1つ目に、本社による撤退の意思決定に対する海外子会社マネジャーの反応につき、これに影響を与える複数の要素(関係面、手続き面、個人面、社会面)を抽出し、複合的に捉えていく必要がある点を示すことができた。2つ目に、この反応についてセンスメイキングの視点から分析し、ミクロレベルでのモデルを示した。3つ目に、特にデジタル・プラットフォームビジネスにおける子会社の撤退について分析し、内的/外的な要素による負のスパイラルで捉えるアプローチを示すことができた。4つ目に、海外子会社の撤退について、ディスコースの視点から分析するアプローチを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際ビジネス研究の先行文献において、海外子会社の撤退は多国籍企業内における資源再配置の文脈で議論されてきた。一方で、この撤退について海外子会社マネジャーの視点に焦点を当てた研究は限られていた。本研究にて海外子会社マネジャーの反応につき様々なアプローチから提言を行ったことは、学術的に意義のあることと考える。 実際、海外子会社の撤退という全社的な意思決定は海外子会社のマネジャー達にとってインパクトの大きなことである。そのため多国籍企業としては海外子会社マネジャーの心境を考慮したうえで適切な撤退アプローチを取っていくことが求められる。本研究はそのための知見を抽出した点で社会的意義があると考える。
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