研究課題/領域番号 |
20K13604
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 京都橘大学 (2021-2023) 東海学園大学 (2020) |
研究代表者 |
丸山 一芳 京都橘大学, 経営学部, 教授 (30508320)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 知識 / 知識経営 / 知識共有 / 知識移転 / 中小企業 / 産地 / 地域イノベーション / オープンファクトリー / 知識創造 / 事業承継 / 産地一体型オープンファクトリー / 産地の変革 / DX / 連携 / イノベーションの普及 / 越境 / 伝統産業 / オープンハウス / イノベーション / 伝統的工芸品 / 地域企業 / 産地の連携 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、伝統産業などの産地における地域イノベーションについて、知識を鍵概念とした理論的モデルを構築することである。特に、オープンファクトリーと呼ばれる全国20か所以上の産地で開催されている地域イノベーションシステムを対象として比較事例分析を行う。オープンファクトリーとは、産地の企業が連携して、一定期間に複数の製造現場で普段は見せることのない工場や職人の技をあえて公開し、来場者と職人が直接交流・体験するイベントである。このオープンな交流から生まれるイノベーションのプロセスやメカニズムについて明らかとする。
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研究成果の概要 |
本研究のRQは「伝統産地における地域イノベーションはどのようなアクターによって、いかに知識を創造・移転・共有しているのか?」であり、地域イノベーションについて知識を鍵概念に議論した。 具体的には、革新的な地域企業に関する複数の事例分析と「産地一体型オープンファクトリー」と呼ばれる地域イノベーションを創発するコミュニティに関する調査分析を実施した。 そこから地域イノベーションには、地域企業経営者、地域に根付くデザイナー、地域行政担当者の連携のもとで、地域ならではの文脈を表出した知識と、デジタルやデザインの専門的な知識ならびに、異業種との連携によって得られる異分野の知識の共有・創造・移転が観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、大企業を中心に議論されてきた知識経営論の存在論的次元において中小企業や産地における地域イノベーションを対象とした議論を可能とした。そのことで、認識論的次元では暗黙知と形式知、統合的知識ベースと分析的知識ベースといった次元だけでなく、地域の風土、伝統に根差したローカルな文化や制度である土着的知識と現代科学的知識やデザイン的知識などの区分からの議論を生み出すことができた。 そして、地域イノベーションの分析視角として発表した理論的枠組みが、経済産業省の「オープンファクトリー」政策に引用され、直接協力することで近畿を中心に関東、東北の経産局における政策に反映されたことが社会的意義である。
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