研究課題/領域番号 |
20K13611
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 成蹊大学 (2023) 福島大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
野際 大介 成蹊大学, 経営学部, 准教授 (90736125)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | マーケティング・サイエンス / 潜在変数 / 隠れマルコフモデル / 1次データ / 購買履歴データ / 購買行動モデル / 集まるデータ / 潜在遷移 |
研究開始時の研究の概要 |
One-to-Oneマーケティングを想定した個人の異質性を考慮した研究は,分析対象期間で購買機会に対する消費者内の異質性は一定とみなしている。しかしながら,両者を同時にモデル化し,かつ比較的入手が容易である購買履歴データ解析のみに基づく研究は少ない状況である。本研究はこの課題を解決し,異時点間の消費者における態度の遷移を考慮した購買行動モデルを構築し,実務への応用を目的としている。
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研究実績の概要 |
本研究は、異時点間における消費者内の異質性の変化について消費者行動モデルを再定義することにより、実証研究の枠組みを構築する試みであった。具体的には、マーケティング・サイエンス研究における消費者個々の異質性を加味した統計モデルだけでなく、消費者の動的な変化を考慮するモデルに基づく、実証研究である。当該年度では、前年度の両社の統合から、スーパーマーケットやネットショッピングのID付POSデータやアクセルログデータに対する実務的な応用の有効性を検証するフェーズであった。 当該年度では、さまざまな複数のカテゴリに対する相互作用を鑑みた計量モデルを構築し、その実証研究にて有効性を確かめる研究実績であった。昨年度までモデルとして、対応していた隠れマルコフモデルだけでなく、カテゴリ特性を考慮できる統合的なモデルとしてコピュラを導入した(千葉大学佐藤教授と共同研究)。この知見を活かし、より精緻化した計量モデルとその応用を体系化する試みである。成果として具体的には、日本マーケティング・サイエンス学会第113回、114回研究大会にて研究報告を実施した。とりわけ、カテゴリ特性によって、どのような結果の変化が考えられるかを測定できる枠組みを提案した。 一方で、本研究のメインである異時点間の動的な消費者内の異質性の変化を組み込みながら、検証できる枠組みには至っておらず、論文化についても未だの状態である。この進捗常用を鑑み、1年延長申請することに至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績においても詳細は記述したが、購買履歴データを用いて実証研究により、提案モデルの有効性を検証していたが、カテゴリ特性やその相互作用などによって、未だ再現性が担保できていない点が見受けられた。とりわけ、カテゴリによって購買間隔異なる点やプロモーションの入り方も異なる点が多々あり、この点を提案モデルに考慮できていない点が挙げられる。具体的には、時系列解析や潜在遷移モデルなどの手法を導入して解決することを想定している。
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今後の研究の推進方策 |
日本マーケティング・サイエンス学会研究報告や南山大学消費者行動ワークショップにて報告した際に、さまざまな助言を頂けた点もあり、これらのもと研究の枠組みの洗練や統計モデルの精緻化に取り組んでいく。さらには、カテゴリ特性を考慮できるような次のステージも鑑みた、計量モデルの構築を想定している。
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