研究課題/領域番号 |
20K13631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
青木 慶 甲南大学, マネジメント創造学部, 准教授 (50761045)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 個人知 / スキルシェア / ウェルビーイング / シェアリングエコノミー / PERMA / ユーザーイノベーション / 持続的幸福度 / 価値共創 |
研究開始時の研究の概要 |
Consumer to Consumer (C to C)ビジネスの発展に伴い、個人がビジネスに参画する機会が増えた。C to Cを基盤とするシェアリングエコノミーの発展は、日本国内でもC to Cプラットフォームを介した物品の売買、すなわち有形資産のシェアが活性化する一方で、知識や経験などの無形資産のシェアは海外に比べて遅れをとる。 本研究の目的は、個人知の活用を促進し、社会に有用な価値を創出するとともに、個人の幸福度を高めるメカニズムを明らかにすることである。そのために、質的調査に基づく理論モデルの構築と、量的調査によるモデルの妥当性の検証を遂行する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、個人知を活用することの有用性を提示し、価値共創のさらなる発展に寄与することであった。その背景には、個人の知識や能力を、社会で活用しきれていないという問題意識がある。これを解消するひとつの方法として、本研究ではスキルシェア(個人間で必要なスキルを取引すること)の活用に着目し、スキルシェア参画者が得るメリットを精査した。その結果、スキルシェアを行うことで、当人のウェルビーイング(心身ともに健やかであること)が向上することが示された。またその効果は、スキルシェアの目的が報酬目的でも趣味目的でも同様であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、スキルシェアが金銭的な報酬をもたらすだけでなく、人々のウェルビーイングを向上させることを明らかにした。政策的にシェアリングエコノミーの拡大が進められる中、経済的価値のみならず、社会的価値の派生を示した点が、本研究の学術的・社会的な意義である。またこの結果は、スキルシェアがウェルビーイングを向上させる副業になりうることを示唆する。働き方が多様化し、リカレント教育やリスキリングなど大人の学びが政策的に進められるが、獲得した知識を活かすことで、人々のウェルビーイングが向上するという事実は、意義のあるものであると考えている。
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