研究課題/領域番号 |
20K13647
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
島崎 杉雄 国士舘大学, 経営学部, 准教授 (30774525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | のれん / 企業結合 / シナジー説 / (期待される)シナジー / 企業結合のれん(構成要素4) / 継続企業のれん(構成要素3) / のれんの構成要素 / IASB / シナジー / 当初認識 / 買収 / 支払対価 / 買収プレミアム / ディスカッション・ペーパー / 構成要素 / Hennings et al. (2000) / コアのれん / 企業結合のれん / 継続企業のれん / のれん減損 / 経営者 / 利益調整 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、買収プレミアムと企業価値または市場の反応を分析することにより,のれん概念およびのれんの構成要素を分析・検討する。 企業価値は,株主価値と企業結合時の被取得企業全体の現在価値(企業結合後の使用価値)による部分が検討対象となる。後者は,企業価値評価モデルによって推定し,実際の買収プレミアムとコアのれんである継続企業のれんおよび企業結合のれんを比較して検証する。 また,市場の反応は,価値関連性研究またはイベント・スタディにより検証を行い、経営者の買収の動機または目的の観点から考察する。しかしながら,買収プレミアムとアブノーマル・リターンが非対称的である場合、2次線形モデルが想定される。
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研究成果の概要 |
シナジー説ののれん概念を展開してきたIASBは,のれんの構成要素のなかでも企業結合のれんを「期待されるシナジー」によって記述しようと試みたが,企業結合における支払対価および期待されるシナジーの情報価値そのものが重視し,のれんは単なる差額として,シナジーを説明するうえでのフレームワークもしくは手段でしかないものと考えられる。 日本国内のエビデンスで検証を行ったところ,企業結合時の支払対価の金額に含まれるシナジーは,企業結合前に識別されていない継続企業のれんに含まれていると考えられ,企業結合のれんを「期待されるシナジー」とする解釈に至ることはできないと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,制度会計または会計理論上,通説とされてきたシナジー説とは異なるのれんの見解,および当該見解の中心となるシナジーの対象が変化したことを明らかにした。そこで議論の対象となったものは,のれんの構成要素のうち企業結合のれんであり,日本国内のデータを用いて,企業結合のれんのシナジーとの関係性を検討した。本研究は,のれん概念の制度的研究,ならびに当初認識時に着目したのれんの実証研究において,新たな知見の蓄積となることが期待される。
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