研究課題/領域番号 |
20K13671
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
齋藤 圭介 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (60761559)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 男性性 / 比較研究 / 生殖 / ライフワークバランス / 選択的中絶 / 中期中絶 / 出生前診断 / 規範 / 男らしさ / 文化的受容/抵抗 / 文化 / 性役割 / 性別分業 / 性別役割分担 / 伝統的規範/非伝統的規範 / ジェンダー規範 / 比較社会学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、〈男らしさ〉をめぐるジェンダー規範に着目し、日本の男性のワークライフバランスに対する意識とその実態を、日米豪の比較研究から明らかにする。 日米豪の〈男らしさ〉規範は大きく異なるが、急速に進む男性の働き方の多様化によって、伝統的な〈男らしさ〉規範が揺らいでいるという点で3カ国は共通している。本研究は、この〈男らしさ〉規範の揺らぎを研究対象とし、3カ国の男性当事者へのヒアリングと質問紙調査から、非伝統的な〈男らしさ〉規範が伝統的な〈男らしさ〉規範とのあいだで、差異、矛盾、ねじれなどの緊張関係を生じさせながら、当事者の男性たちにいかに受容/抵抗されているのかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究は、文化的要因である〈男らしさ規範〉に着目し、日本の男性が抱える〈男性であること〉の規範的意識とその実態を、受容と抵抗という視点から国際比較をしながら明らかにするものである。コロナ禍により海外調査が延期したため研究期間を延長し、4年目にあたる今年度は、引き続き国内調査を進めると同時に海外調査を2回実施した。 とくに今年度は、本研究課題に関連する史料の収集と整理を行いながら、研究計画に基づき、以下の課題を遂行することができた。 (1)本科研調査の知見も援用しながら、海外調査を3回(内、1回は国際会議での報告含む)実施した。まずオーストラリア・メルボルンで開催された世界社会学会にて、「Assisted Reproductive Technologies Prompt Male Subjectivity in Reproduction: Issues and Controversies Surrounding Elective Abortion 」を報告し、同セッション参加の海外研究者と研究交流を実施した。つぎに、エジプト・カイロの日系企業の日本人男性の働き方について現地調査を実施した。さらに、オーストラリア・アデレードでの出産をめぐる意識調査を実施した。(2)研究成果は、本科研調査結果にも依拠した査読論文1つ(「男性不妊専門医が語る生殖における男性の当事者性」『年報社会学論集』)、書籍2冊(『大学的岡山ガイド――こだわりの歩き方』『射精責任』)を公表することができた。(3)学会発表は、国際学会1回を含め計3回実施することができた。(4)本科研調査と関連するMISCとして、ほかに2本の原稿を執筆した。 上記のとおり、研究実績として査読論文1本、関係した書籍2冊、学会報告3回、MISC2本と、研究成果を刊行・報告することができている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で実施できなかった海外調査を3回実施することができ、同時に国内調査は成果の刊行も含めて引き続き精力的に実施することができた。本科研調査に基づく投稿論文・学会発表はコンスタントに成果をだせており、研究成果の公開についてはおおむね順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
研究5年目にあたる次年度は、当初の研究計画をふまえ、本年度の研究結果をさらに充実させ進展を図る方針である。最終年度となるため、いままで以上に研究成果を、論文や学会等を通じてさらに積極的に公開していく予定である。
|